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遊歩道がまるで海?! 那覇で冠水 満潮時と干潮時の潮位の差は210センチ

沖縄タイムス+プラス / 2024年9月20日 17時0分

2024年9月19日、那覇市のとまり緑地遊歩道。左は満潮時刻に近い午前7時半ごろ。右は干潮時刻に近い午後2時前(筆者撮影、安全面に考慮して撮影しました)

 

 9月19日(木)は、沖縄県内で天文潮位が高くなり、低い土地では浸水や冠水が見られました。那覇市の遊歩道には海水が流れ込み、この葉や木くずなどが浮遊していました。那覇の潮位は午前7時43分に136センチを観測し、午後の干潮時との差は約210センチとなりました。

潮位が高くなるのはなぜ?

 潮位が高くなるのは気圧の変化が挙げられます。夏の時期は冬の時期よりも気圧が低くなります(気圧が1ヘクトパスカル下がると1センチ潮位が上昇)。また、海面水温が高い(海水の体積が膨張する) のも潮位が高くなる要因の一つとなっています。

 また、海の中には直径が数十キロ~数百キロの渦が多数あり、周囲よりも暖かいものは暖水渦(だんすいうず)といって、暖水渦が岸に接近すると潮位の高い状態が継続し、異常潮位の要因となります。

 黒潮の南に位置する沖縄本島地方や八重山地方では暖水渦の影響を受けやすく、これまでに暖水渦の接近により異常潮位が発生し、浸水や冠水の被害が発生しています。

過去のトップ10 ほとんどが台風の影響

 これまでの潮位の観測史上1~10位の値を見てみますと、沖縄県内全ての地点で期間は7月から10月、要因は台風の接近に伴うものがほとんどを占めています。那覇の10位となった2014年の潮位が高い日に当時取材をしましたが、天気は晴れているのに道路の冠水が見られました。

 お住まいの地域の高潮浸水予測図やハザードマップは沖縄県や各自治体のホームページなどで確認できます。夏から秋にかけて毎年、潮位は高くなりますので、事前に情報を入手することが大切です。

先島の南海上に熱帯低気圧 那覇は曇りや雨続く

 10月6日(日)にかけての那覇の天気と気温の予想を見てみましょう。この先、9月27日(金)ごろにかけて、曇りや雨の予想となっています。本日20日(金)に先島諸島の南海上で発生した熱帯低気圧や、新たな熱帯低気圧の影響を受ける恐れがあり、雨が続きそうです。風も強まる見込みですので、注意が必要です。

 その先、28日(土)ごろから10月上旬にかけては、現在のところ高気圧に覆われて晴れる見込みです。平年より気温が高く、日中の気温は30℃以上の真夏日が続く予想です。9月19日(木)から25日(水)までは秋の彼岸ですが、彼岸過ぎても長引く暑さにご注意ください。

 19日(木)に「高温に関する早期天候情報(沖縄地方)」が沖縄気象台から発表されました。沖縄地方はこの先、暖かい空気に覆われやすいため25日(木)ごろからかなりの高温になる予想として注意を呼びかけています。(かなりの高温の基準:5日間平均気温平年差+1.3℃以上)

3連休 宮古・石垣中心に風雨強まる恐れ

 先週末の3連休は14日(土)から15日(日)にかけて、台風13号が大東島地方から沖縄本島地方の北を通過しました。その3日後、今週18日(水)から19日(木)にかけては台風14号が大東島付近から沖縄本島北部の名護市付近を通過しました。

 そして、本日20日(金)は、先島諸島の南海上で熱帯低気圧が発生したため、23日(月)にかけての3連休は宮古島・石垣島地方を中心に雨や風が強まる恐れがあります。

 沖縄本島地方でも周辺の雨雲がかかり、不安定な天気が続きそうです。一方、熱帯低気圧から最も遠い大東島地方では、連休前半は晴れ間がありそうです。今後の熱帯低気圧の動きにご注意ください。

崎濱綾子
気象予報士/防災士(株式会社ウェザーマップ)
 沖縄県宜野湾市生まれ。ミスはごろもとして地元の観光大使を務める。RBC琉球放送でラジオ・テレビのリポーター、QAB琉球朝日放送で気象キャスターを担当。2005年に沖縄初の女性気象予報士となる。2005~2016年3月までRBC琉球放送の夕方のニュース番組で月~金曜日の気象キャスターを担当。2016年4月から東京の本社で勤務。Yahoo!ニュース動画出演・記事執筆を担当。Yahoo!ニュースエキスパート。好きな天気現象は、夏至南風(カーチーベー)。

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