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沖縄の結婚式、ご祝儀1万円では大幅赤字も 新郎新婦の悩みを解決する「新しいウエディング」とは?

沖縄タイムス+プラス / 2024年12月17日 14時33分

会費制の結婚式を提案するブライダルハウスチュチュ沖縄の金城カンナ氏(右)とロワジール・ホテルズ沖縄の諸喜田直美氏=16日、沖縄タイムス社

 ご祝儀の代わりに会費を-。ブライダルハウスチュチュ沖縄が新たな結婚式の形として「会費制ウエディング」をロワジール・ホテルズ沖縄と協力して提案している。

 沖縄の結婚では祝儀1万円が相場だが、物価や人件費の高騰で式の費用も高くなり、新郎新婦側は大幅な赤字になることも。祝儀の代わりに1万5千~1万7千円の会費制にすると 自己負担が抑えられ、資金計画も立てやすい。チュチュ沖縄の糸数美香常務は「ウエディング業界は多くの業種が関わる。大人数の式が増えれば県経済の発展にもつながる」とプランの利用を呼びかけている。

 同社によると県内の婚姻数は10年前には8千組ほどだったが、2022年には約6500組、23年には約6300組に減少した。結婚式を挙げる割合も近年は5割以下に。背景には新型コロナ禍でカップルの価値観が変わったことに加え、沖縄特有の1万円祝儀の文化があると同社はみている。

 一般的な式の場合、200人を招待すると350万円ほどの費用がかかり、祝儀1万円では新郎新婦の自己負担は150万円ほどになる。糸数常務は「金額を考えると『そのお金で海外旅行に行こう』と考えるカップルが増えた」と現状を明かす。

 200人で会費1万5千円のプランでは挙式、披露宴の食事や飲み物、装花や演出、写真、引き出物、衣装などが含まれ、自己負担は約60万円に抑えられる。

 招待状には会費制であることを明記。参列する側も祝儀の額を悩まなくて済み、祝儀袋や新札を用意する必要もない。将来的にはキャッシュレス対応も視野に入れているという。

 会費制はチュチュが本社を置く北海道が発祥とされ、今では全国に広がる。糸数常務は「沖縄の結婚式の新しい選択肢にしてほしい」とPR。ロワジール・ホテルズ沖縄の諸喜田直美氏も「事前に必要な金額が明確になれば、半年後や1年後などを目指して準備がしやすいはず。沖縄の文化である結婚式を守っていきたい」と話した。会員制結婚式についてのウェブサイトはhttps://www.tutu-okinawa.jp/membership/

(政経部・銘苅一哲)

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