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マンガ大賞『君と宇宙を歩くために』作者、強烈なペンネームの由来説明 ”泥ノ田犬彦”に編集長も心配

ORICON NEWS / 2024年4月2日 15時12分

マンガ大賞2024授賞式に登場した『君と宇宙を歩くために』作者・泥ノ田犬彦氏 (C)ORICON NewS inc.

 書店員を中心とした各界の漫画好き選考員が「今、この瞬間一番おもしろいマンガ」を選ぶ『マンガ大賞2024』の授賞式が2日、都内で開催され、『君と宇宙を歩くために』(作者:泥ノ田犬彦)が大賞に選ばれた。作者自身初めての連載作品でマンガ大賞を受賞し、授賞式に登場した泥ノ田氏は喜びつつ、インパクトあるペンネームの由来を語った。

【画像】今年のマンガ大賞作品!泥ノ田犬彦先生が描いた『君と宇宙を歩くために』

 『君と宇宙を歩くために』は、WEB漫画サイト「&Sofa」にて連載中で、勉強もバイトも続かないドロップアウトぎみなヤンキーの小林と、クラスの変わり者・宇野が出会い、「普通のことが苦手」という悩みを持つ2人が、悩みながらも楽しく生きるために奮闘する友情物語。



 作者自身初めての連載作品でマンガ大賞を受賞し、授賞式に登場した泥ノ田氏は「去年、6月に第1話が公開され、こんなに多くの方に読んでいただけるとは想像していませんでした。こんな賞をいただけるとは、考えたことがなかったです。『うれしい!』と喜んでいいのかと、複雑で実感がないのが本音です」と驚いた。

 作品誕生の経緯は、「設定としては宇野くんのような子が、大きな事件に関わることでもなく、才能があるわけでもなく、問題を解決してく話じゃない。ただ、宇野くんのような日常の話を自分でも読みたいと思い描きました。そして、そこから小林の感情を描きたいと思い、『この2つをあわせてストーリーにできるかな?』と描き始めました」と説明。

 主人公2人の秘話については「宇野くんは明確なモデルがいて、私はその子が大好き。小林は一見、派手に見えて体も大きくて、街中ですれ違っても人生に困っていると思われないビジュアルにしたかった。私も学生時代は小林みたいな感じで、悩みはあったのですが、先生に『悩みがなさそうだね』と言われたことが衝撃でした。それが大人になっても引っかかったので、小林を描きました」と伝えた。

 この日は犬の仮面を着けて登場しており、理由について「顔は見せたくないなと思ったのですが、受賞したのに授賞式へ出席しないのも違う気がして…。過去の受賞者である『BEASTARS』板垣先生、『ブルーピリオド』山口先生は、仮面を着けて登場していたので、私もペンネームになぞらえて作りました。アマゾンで仮面を買って、その上に布を縫って…」と笑わせた。

 また、インパクトがあるペンネーム「泥ノ田犬彦」については「第1話を掲載する時、編集長にも『そのままでいいの? 泥とかネガティブじゃない?』と言われたのですが…」と苦笑い。

 続けて「一時期、漫画を描けない時期があって、その時、名前(ペンネーム)でかっこつけている自分が恥ずかしくなって。漫画を描いている自分は、泥のように犬がもがいているイメージだったので、そのイメージをそのままペンネームにしました」と打ち明けた。

 『マンガ大賞』は2008年に創設され今年で17回目。昨年1年間(2023年1月1日~12月31日)に新刊の単行本が刊行された作品のうち、最大巻数が8巻までの作品が選考対象。一次選考は、選考員が「人にぜひ薦めたいと思う作品を5作品」選出し、得票数上位10作品(同率順位含む)をノミネートした。

 なお、一次選考は101人の選考員から257作品への投票があり、今年1月にノミネート作品10作品が発表。第二次選考は、選考員が全ノミネート作品を読んだ上で、二次選考を行い、1、2、3位を選定し、ポイント制で集計の上、1作品を「マンガ大賞」に選出した。

 これまでの同賞受賞作やノミネート作は、アニメ化のほか数多くドラマや映画化されている。2008年の第1回大賞『岳』(石塚真一、小学館)は小栗旬主演で映画化し、第3回の『テルマエ・ロマエ』(ヤマザキマリ)も阿部寛主演で同じく映画化。また、2012年大賞の『銀の匙』(荒川弘)はフジテレビ系の深夜アニメ枠「ノイタミナ」でアニメ化&Sexy Zone・中島健人主演で実写映画化し、2017年大賞の『響~小説家になる方法~』(柳本光晴)は、平手友梨奈主演で映画化された。

■『マンガ大賞2024』ノミネート作品(獲得ポイント)
『君と宇宙を歩くために』泥ノ田犬彦(96ポイント)
『黄泉のツガイ』荒川弘(73ポイント)
『神田ごくら町職人ばなし』坂上暁仁(72ポイント)
『平和の国の島崎へ』濱田轟天、瀬下猛(59ポイント)
『ダイヤモンドの功罪』平井大橋(56ポイント)
『天幕のジャードゥーガル』トマトスープ(56ポイント)
『正反対な君と僕』阿賀沢紅茶(50ポイント)
『環と周』よしながふみ(49ポイント)
『ひらやすみ』真造圭伍(49ポイント)
『ファミレス行こ。』和山やま(28ポイント)

■歴代大賞作品
第1回(2008年):『岳』石塚真一
第2回(2009年):『ちはやふる』末次由紀
第3回(2010年):『テルマエ・ロマエ』ヤマザキマリ
第4回(2011年):『3月のライオン』羽海野チカ
第5回(2012年):『銀の匙 Silver Spoon』荒川弘
第6回(2013年):『海街diary』吉田秋生
第7回(2014年):『乙嫁語り』森薫
第8回(2015年):『かくかくしかじか』東村アキコ
第9回(2016年):『ゴールデンカムイ』野田サトル
第10回(2017年):『響~小説家になる方法~』柳本光晴
第11回(2018年):『BEASTARS』板垣巴留
第12回(2019年):『彼方のアストラ』篠原健太
第13回(2020年):『ブルーピリオド』山口つばさ
第14回(2021年):『葬送のフリーレン』原作:山田鐘人、作画:アベツカサ
第15回(2022年):『ダーウィン事変』うめざわしゅん
第16回(2023年):『これ描いて死ね』とよ田みのる

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