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「和歌山毒物カレー事件」を多角的に検証したドキュメンタリー『マミー』公開決定

ORICON NEWS / 2024年5月10日 12時9分

和歌山毒物カレー事件から26年、ドキュメンタリー映画『マミー』公開決定 (C)2024digTV

 1998年7月、夏祭りで提供されたカレーに猛毒のヒ素が混入。67人がヒ素中毒を発症し、小学生を含む4人が死亡した「和歌山毒物カレー事件」。この事件を多角的に検証したドキュメンタリー映画『マミー』を8月3日より東京・渋谷のシアター・イメージフォーラム、大阪・第七藝術劇場ほかで公開されることが決定した。

【画像】和歌山毒物カレー事件の報道でよく使用されてきた写真

 犯人と目されたのは近くに住む林眞須美。凄惨な事件にメディア・スクラムは過熱を極めた。自宅に押し寄せるマスコミに眞須美がホースで水を撒く映像はあまりにも鮮烈だった。彼女は容疑を否認したが、2009年に最高裁で死刑が確定。今も獄中から無実を訴え続けている。



 事件発生から四半世紀、本作は最高裁判決に異議を唱える。「目撃証言」「科学鑑定」の反証を試み、「保険金詐欺事件との関係」を読み解いていく。さらに眞須美の夫・林健治が自ら働いた保険金詐欺の実態を赤裸々に語り、確定死刑囚の息子として生きてきた林浩次(仮名)が、なぜ母の無実を信じるようになったのか、その胸のうちを明かす。

 林眞須美が犯人でないのなら、誰が彼女を殺すのか?真相に近づこうと焦る監督自身が事件に飲み込まれていく姿も本作の一部となっていく。

 監督を務めたのは、日本映画学校(現・日本映画大学)で学び、2001年よりドキュメンタリージャパンに参加、11年からフリーランスとしてテレビ番組の制作を手がけてきた二村真弘。本作が映画初監督作品となる。

 二村監督は、捜査や裁判、報道に関わった者たちを訪ね歩き、なんとか突破口を探ろうとするのだが、焦りと慢心から取材中に一線を越え…。映画は、この社会のでたらめさを暴露しながら、合わせ鏡のようにして、私たち自身の業や欲望を映し出す。

■二村真弘監督のメッセージ

  私は何かとんでもない思い違いをしているのではないか。取材中、何度も自問した。林眞須美は手練れの詐欺師で、ふてぶてしい毒婦で、夫をも殺そうとした冷酷な人間であったはずなのに、取材によって得た事実はそれとは全く違う姿を映し出していた。これで死刑判決が下されたのか…。空恐ろしさを感じた。

■石川朋子プロデューサーのメッセージ

 この企画は、いくつかのテレビ局に持ち込んだが「死刑判決が確定している事件を扱うのは難しい」と言われ実らなかった。それなら映画にしようと監督が撮影に入ると、取材先で度々新聞やテレビの記者に出くわした。しかし、彼らはえん罪の可能性について取材していても、大々的に報じることはなかった。死刑判決にこれだけ疑義があることがわかっていて、なぜ。監督の疑問と憤りが、今回の映画の原動力になっている。

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