テレ東『激録・警察密着24時!!』は「放送倫理違反」BPO意見書公表 「名誉・信用を毀損し、プライバシー侵害する可能性高い」
ORICON NEWS / 2025年1月17日 17時52分
放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は17日、2023年放送のテレビ東京『激録・警察密着24時!!』について、「放送倫理違反がある」と結論付けた意見書を公表した。
【画像】「逆ギレ」「今度は泣き落とし」…過激演出のお詫びコメント
同番組で『鬼滅の刃』の商品に関する不正競争防止法違反事件を紹介した際、番組では事件で4人が逮捕されたとしたが、その後の捜査で3人が不起訴になったことに触れていなかった。『鬼滅の刃』のキャラクターの顔をそのまま描いた商品を中国に発注した事実がないにも関わらず、中国へ発注していたとのナレーションが付された。警察官が事後的に捜査活動を演技していたが、その事実が記載されないまま放送されたことなどが指摘されていた。
委員会は、放送の取材・制作の関係者13人からヒアリングを実施するなどして検証。その結果、「会社や関係者の名誉・信用を毀損し、プライバシーを侵害する可能性の高いものであった」とし、「事後撮影の映像素材を使っていたにもかかわらず、実際の捜査活動かのように報じ、あたかも1年に及ぶ”密着”によって明らかになったかのように誤解させた点で、視聴者の信頼を裏切る放送だった」と結論付けた。
テレ東では同日、公式サイトで、「本日、BPO放送倫理検証委員会から、放送倫理違反があったとする意見が通知されました。当社はこれを真摯に受け止め、今後の番組制作に生かしてまいります」とコメントを出した。
「本番組をめぐって当社はこれまで、不適切な内容があったことを深く反省し、2024年5月28日にはホームページでのお詫びに加え、お詫び放送をするなどの対応をしてきました。さらに、本番組を今後放送しないことも決めています。また、本事案の放送責任に照らして社内処分を実施し、社長、担当役員が報酬の一部を返上しました。再発防止の取り組みとして、放送前に番組をチェックする専門の部署を新設し、社内外の制作スタッフに対する研修を定期的に行っています」とこれまでの対応に触れ、「当社は今回のBPOの意見を踏まえ、視聴者の皆様の信頼を損なうことのないよう、適正な放送への対策を講じ、再発防止に努めてまいります」とした。
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