映画祭で高い評価を受ける実力派の新進女優・紗葉、「本当に人の縁に恵まれていると思います」

オールウェーブ・アソシエツ所属：紗葉（C）Deview

　エンタメ界の新人発掘に特化したオーディションメディアとして41年の歴史を誇る『デビュー／Deview』が芸能プロダクション150社の新人募集情報を特集した『冬の特別オーディション2025』を開催中。その企画に参加する新人開発に積極的なプロダクションが2025年に向けてプッシュする所属者をクローズアップしてインタビュー。新たに芸能部を立ち上げた事務所「オールウェーブ・アソシエツ」に移籍し、俳優として新たなステージに向かう紗葉。「人の縁に恵まれている」と語る彼女に、デビューのきっかけから、俳優の仕事のやりがい、2025年に向けての抱負を聞いた。

【写真】大人びたルックスとキャラクターを持つ紗葉

【オールウェーブ・アソシエツ所属／紗葉（すずは）インタビュー】

――俳優を目指したきっかけと、デビューのきっかけを教えて下さい。

【紗葉】「小学生の頃、学校の人間関係が上手くいかず、親に相談することもできずに閉じこもっていました。そんな時、テレビの向こう側にお仕事として違う人物を生きる“俳優”という職業があることに気付いて。自分が嫌で、新しい自分を演じられる俳優を目指したいと思ったのが最初のきっかけなんです。雑誌の『デビュー』を買って親に内緒で履歴書を送ってみたりしていたんですけど、なかなか難しくて。中学2年生の時、やっと親に打ち明けて、オーディションに協力してもらって初めてプロダクションに所属したんです。主に映像の仕事をしていたんですが、関西なので時代劇にも多く出演しました。エキストラに始まって、徐々にセリフをいただけるようになっていきました」

――そこから現在の事務所に所属した経緯は？

【紗葉】「京都芸術大学の映画学科・俳優コースに進学して、4年間演技と映画の作り方を勉強しました。大学在学中に以前の事務所は退所していたのですが、卒業するタイミングで、お世話になった大学の講師の方の紹介でお会いしました。御縁も感じましたし、歴史あるアナウンサーの事務所が新たに芸能部門を立ち上げた時だったので、これから頑張って行こうという波に乗りたいと思いましたし、以前の事務所のように大勢の中の一人じゃなくて、一人ひとりを見てくださる事務所に所属して、私が事務所を引っ張っていけたらと本気で考えたんです。私は本当に人の縁に恵まれていると思います。こうして演技の仕事ができるのも、本当に周りの皆さんとの御縁あってのことと感じているので、それに見合った実力をどんどんつけていかないといけないと思ってます」

――確かにこの仕事では「人の縁」は大事です。これまでのキャリアで特に縁を感じたエピソードはありますか？

【紗葉】「大学在学中に主演した短編映画『夢見るペトロ』が、和歌山の田辺・弁慶映画祭で審査員特別賞と俳優賞をいただきましたが、その時の特別審査員に大友啓史監督がいらしたんです。そのころ俳優を続けていくか悩んでいましたが、大友監督から“俳優向いてるよ。今後がすごく楽しみだ”って声をかけていただきました。そのうえ、映画祭の受賞をきっかけにテアトル新宿で映画が上映されて、3日間全ての回が満席で終えて、舞台挨拶にも立たせていただいて。そこに大友監督も来場して激励してくださったんです。そんなチャンスにはなかなか巡り合わないと思うので、すごく有り難いと感じました」

――それは励みになりますね。

【紗葉】「あと、瀧本智行監督が大学の臨時講師でいらしていたんですが、卒業制作の映画も『夢見るペトロ』の上映も観てくださったんです。その後、脚本で入られているドラマ『相棒』に推薦していただいたり、まだ情報解禁前の連続ドラマに呼んでいただいたり、縁がお仕事に繋がりました。自分は本当にそういう縁に助けられているので、一度仕事をした人方と、またその先で仕事ができるようにもっと成長を続けたいと思います。でもまだ大友監督の作品には関わったことがないので、現場でご一緒出来る事を一つの目標にしています」

――演技のお仕事をしていて、楽しさややりがいを感じることは？

【紗葉】「普通に生きている中で、いろんな人物の人生を経験することはないと思うので、それは俳優の特権だと思います。それが俳優を目指したきっかけなので、面白みは今もずっと感じていますし、これからもずっと続けているだろうなと思っています。何もなかったスタジオに異世界が出来上がるのも不思議だし、魅力的だなって思います」

――女優・紗葉としての強みはどこにあると考えていますか？

【紗葉】「私は昔から“落ち着きがある”と言われていまして。明るくキャピキャピした役や、実年齢に合った役が出来ないとマイナスに捉えられる場合もあるんですけど、小学生の時に人間関係に苦労した分、感受性が強く育ってきているし、中学2年生からお芝居もやってきてたくさんの人を見てきたので、落ち着きが生まれて、そこから生まれる芝居とか役柄もあると思っています。これまでも過去に何かあったとか、何かを背負っているような役を演じることが多くて。そんなふうに醸し出される雰囲気は自分の長所として既に存在しているので、今は次の新しいステップに進みたいと考えています」

――役者としてさらに脱皮した姿を見せたいと。

【紗葉】「現在、2月に上演される舞台『CHICACO』の稽古中ですが、“舞台に登場しただけで、その場がパッと明るくなるような華のある人物を目指してほしい”と言われているんです。今まで出会ってきていない役ですが、それではすごくもったいないというお話をしていただいて。自分の殻を破って、新しい武器が出来るために、今挑戦しています」

――2025年がスタートしましたが、今年の抱負と、将来の夢を教えていただけますか？

【紗葉】「まずは2月の舞台で新しい引き出しを見つけて、それを新しい武器としてお仕事の幅を広げていきたいです。そしてやはり映像のお仕事を目指しているので、映画やドラマの役をどんどん取っていきたいと思っています。その先には、朝ドラや大河ドラマがずっと昔からの目標としてあるので、チャンスが来たら絶対に120％の力で対応できるように、準備を怠らずにいたいと思います」

――最後に今後俳優を目指してオーディションに挑戦しようと考えている読者に、エールをいただけますか？

【紗葉】「自分がやりたいと思ったことは、絶対に勇気を出してやったほうがいいと思います。考え始めたらもうキリがないと思うので、やりたいなら一歩踏み出してみなよ！って言いたいです」

◆担当マネージャー・スタッフからの推薦コメント
役者としてとても芯が有り、動じずに作品と向き合う姿勢にはいつも感心しています。今後沢山の作品に参加し、役の幅を拡げて躍進する事を期待しています。

【プロフィール】
紗葉（すずは）●2000年04月26日、大阪府出身。オールウェーブ・アソシエツ所属
趣味：料理、カメラ
特技：ピアノ・エレクトーン（14年）、水泳（6年）
第16回田辺・弁慶映画祭　俳優賞受賞(2022年)
【映画】
2023年
映画『夢見るペトロ』（田中さくら監督）さゆり役（主演）第16回田辺・弁慶映画祭審査員特別賞受賞
映画『せかいのおきく』（阪本順治監督）
映画『花心 ファーシン』（安本未玖監督）麗役
【ドラマ】
『相棒Season22』第8話 後藤真奈役
【舞台】
Alexandrite Stage produce『CHIKACO』（2025年2月14日～2月23日／中目黒キンケロ・シアター）