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アメリカ海軍駆逐艦ハイビー命名式 海軍看護師1期生の女性にちなむ

おたくま経済新聞 / 2021年4月26日 18時0分

写真

レナ・サトクリフ・ハイビー(DDG-123)の命名式(Image:HII)

 アメリカ海軍は2021年4月24日(現地時間)、アーレイ・バーク級駆逐艦の73番艦レナ・サトクリフ・ハイビー(DDG-123)の命名式をミシシッピ州パスカグーラのハンティントン・インガルス造船所で行いました。艦名は、1918年のインフルエンザ大流行(スペインかぜ)で活躍した海軍の看護師1期生、レナ・H・サトクリフ・ハイビーにちなみます。

 今回命名された駆逐艦レナ・サトクリフ・ハイビーは、2代目にあたります。初代(DD/DDR-806)は1945年1月に就役したギアリング級駆逐艦の1隻で、アメリカ海軍初の女性名を冠した艦船として1979年まで運用されました。

初代の駆逐艦ハイビー(Image:U.S.Navy)

 由来となったレナ・H・サトクリフ・ハイビーは1908年、アメリカ海軍が海軍看護隊(Nuese Corps)を組織し、初めて採用した女性看護師20名「聖なる20人(セイクリッド・トゥウェンティ)」の1人。1911年には第2代海軍看護隊長となり、1922年に退役するまでその職にありました。

レナ・サトクリフ・ハイビーのインフォグラフィック(Image:U.S.Navy)

 ハイビーの功績で最も偉大なのは、第一次世界大戦中の1918年にアメリカをはじめ世界中で起きた、インフルエンザ(スペインかぜ)の大流行におけるもの。ハイビーは看護隊を率いて患者の治療にあたり、この功績により1920年、3名の看護師とともに女性初の海軍十字勲章(ネイビー・クロス)を受章しました。

1918年のインフルエンザ大流行での臨時療養所(Image:U.S.Navy)
1918年のインフルエンザ大流行で患者の治療にあたる海軍の医師と看護師(Image:U.S.Navy)

 新しい駆逐艦にハイビーの名を命名することが決まったのは2016年6月のことですが、偶然にもハイビーが活躍した頃のように、新型コロナウイルスの世界的大流行が起きている時期に、進水と命名が行われることになりました。

駆逐艦レナ・サトクリフ・ハイビーを発表する当時のメイバス海軍長官(Image:U.S.Navy)

 命名式で、アメリカ海軍医療部隊支援コマンド司令官のシンシア・クーナー少将は「駆逐艦レナ・サトクリフ・ハイビーは、名の由来となった看護師と同様の熱意や勇気、勇敢なる決意のもと、私たちの国を守ってくれるでしょう」とあいさつし、ハイビー看護隊長の名を冠した駆逐艦に期待を寄せました。

駆逐艦レナ・サトクリフ・ハイビーのイラスト(Image:U.S.Navy)

 駆逐艦レナ・サトクリフ・ハイビーの命名式は、本来2020年中に開催されることになっていましたが、新型コロナウイルス感染拡大により、この日まで延期されていました。建造・艤装の作業自体は順調に進められており、2024年の就役を見込んでいます。

<出典・引用>
アメリカ海軍 プレスリリース
ハンティントン・インガルス造船所 ニュースリリース
Image:U.S.Navy/HII

(咲村珠樹)

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