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災害時にも活躍する「お薬手帳」 薬剤師が「防災バッグに入れて」と勧める理由とは?

オトナンサー / 2024年5月15日 7時10分

災害時にお薬手帳を役立てる方法は?

 毎年、地震や台風といった自然災害が原因で避難生活を送る人がいます。その際、薬が必要になった人が、病院でどのように処方してもらっているのかというと、「お薬手帳」が非常に重要な役割を果たしているそうです。そこで、災害時にお薬手帳を役立てる方法について、薬剤師の真部眞澄さんに聞きました。

■お薬手帳の有無で診察や薬の処方時間に大きな差

Q.そもそも、お薬手帳は常に携帯しておいた方が良いのでしょうか。

真部さん「アレルギーがあったり、複数の薬を日常的に服薬したりしている人は、特に携帯しておいた方が良いと思いますね。例えば、緊急搬送された際など、何かトラブルが起こったときに、迅速に治療が開始できるようになるなど、メリットが非常に大きいです。

入院・通院の際も『持っていますか?』と聞かれることが多いため、サッと出せるようにバッグに入れておくことをお勧めしたいです」

Q.もし災害などに遭ってしまったときにお薬手帳を持っていると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

真部さん「過去に処方された薬の履歴が分かるため、今、必要な薬との相性のほか、体質やアレルギー情報などからさまざまな判断ができます。それにより、医療機関などが迅速に対応ができるようになります。災害支援の場では、お薬手帳の有無で診察や薬の処方時間に大きな差があったという事例もあります」

Q.お薬手帳を防災バッグなどに入れておいた方が良いのでしょうか。

真部さん「防災バッグに入れておいた方が良いでしょう。その理由として、『医療情報の一元化』『薬剤の確保』『家族や救助隊への情報提供』『医療スタッフの負担軽減』『心の安心』の5つのメリットが挙げられます。

このうち、『医療情報の一元化』『家族や救助隊への情報提供』『医療スタッフの負担軽減』については、医療関係者などが正確な処方履歴などの医療情報を把握するために必要だからです。また、『薬剤の確保』については、数がそれほど多くない薬の場合はその分、確保が難しくなるため、できるだけ早めに薬の在庫を確保するために必要な情報だからです。

『心の安心』を挙げたのは、直接的に役立つかどうかという問題よりも、非日常の生活が続き余裕がない中で、自分の確かな情報をまとめたお守りのようなものを持っていると安心感を得ることができるからです」

* * *

 薬局で「作りますか?」と言われたため、何となくお薬手帳を持っているという人は多いと思います。しかし、正確に薬の情報を知ることができる、とても重要なアイテムであることがよく分かったのではないでしょうか。

「もしもの時」がいつ来るのかは誰にも分かりませんから、日頃からよく薬を処方してもらう人は防災対策の一つとして、お薬手帳を携帯しておくと役立つのではないでしょうか。

オトナンサー編集部

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