【40代編集長の婚活記#223】48歳独女、ダンディおじさまとの婚活デートでわかったこと
OTONA SALONE / 2020年11月11日 17時0分
40代の婚活による出会いは、なかなか奥深いものがある。婚活歴4年のOTONA SALONE編集長・アサミ(48歳)は、4年間で100人以上もの男性と出会ってきた。
婚活アプリで出会った59歳の会社役員・ロマンさん。初デートの場所は都内ホテルでのアフターサービス。そこで、アプリではわからなかったことが発覚し──。の話は40代独女の「実名+顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
彼の話が全然聞き取れない!
けっしてにぎやかな場所ではない。話し声はあるけれど、席と席のあいだはゆったりしているからむし周囲の問題ではないと思う。
59歳という年齢のせい? 声質、滑舌、肺活量? それとも入れ歯なのか? ロマンさんの話している内容がほとんど聞き取れない。
ロマン「アサミさん、※△◆~#✕◯*ますか?」
ロマン「お口に合うといいですが※△◆~#✕◯*」
ロマン「アサミさんは、※△◆~#✕◯*▲※✕◆ですか?」
そして相手の話ていることが聞き取れないということが、こんなに疲れるとは思わなかった。耳を集中させて聞き、前後の流れで想像して答えを組み立てる。なんだか英語のリスニングテストを受けているような……。
頑張って聞く会話って、ホント疲れる
あまりに疲れてしまったので、途中からもう頑張ってロマンさんの話を聞こうとするのをやめた。平たくいえばロマンさんとの会話を“流す”ことにした。
そして、なんとなく繋がりそうな言葉だけを短く話した。
「はい」「いいですね」「ステキですね」みたいな相槌をうってみたり、「美味しいですね」といきなり話題を変えるような言葉を言ってみたり。あるいはニコッと笑って首を傾げてみたり。
なんとか会話はつながってる?
そんな私に気づいているのか、いないのか。ロマンさんはまったく変わらず、笑顔で話かけてくる。ということは、なんとか会話がつながっていると解釈していいのだろうか。
穏やかな表情。きっといい人だと思う。見た目は年齢以上っぽく見えるけれど、清潔感はある。上場企業の会社役員というしっかりとしたお立場もあり、周囲からも信頼されているのだろう。
イヤなところはない。むしろロマンスグレーでダンディな男性だ。
ただ、何を言っているかわからない。聞こえない。
いい人だとは思うのだけれど
ロマンさんとの会話に疲れたこともあって、なんだか早く一人になりたい気持ちになってしまった。
アサミ「ちょっとお化粧室へ行ってきます」
そう言って、席を外した。
化粧室へ向かう途中、思わず「はぁ~」と深いため息がこぼれた。しばしの間、一人になれたことに心の底から気が楽になった。
あれ、やっぱり私、一人でいることが好きなのかな……。
やっぱり私は一人好き?
そろそろ帰りたいなぁと思いながら席へ戻り、少しお茶を飲んだところでロマンさんが言った。
ロマン「出ましょうか」
お店に入ってから2時間くらい経っていた。夕暮れが近づいていた。席を立って入り口のカウンターでお会計をしようとした。
ロマン「もう済んでいますから、大丈夫ですよ」
私が化粧室へ行っている間に、ロマンさんはお会計を済ませてくれていた。
デートの支払いは「ワリカン」に!
アサミ「すみません。おいくらだったでしょうか?」
ロマン「大丈夫です」
アサミ「いえ、ごちそうになるなんて恐縮なので支払わせてください」
正直、デートのお会計問題でレンズさんとの一件がトラウマになってる(苦笑)。男性の「大丈夫です」「いいんです」という言葉は鵜呑みにしない!
ロマン「今日は本当にいいんです」
アサミ「いや、それじゃ失礼なので」
ロマンさんは「いいんです」の姿勢を崩さず、私も「お支払います」の一点張り。しばらく押し問答のような状態になった。
ロマンさんは「いいんです」と言うけれど
アサミ「全部ごちそうになってしまうのは恐縮なので、おいくらかわからないけれど支払わせてください」
と言って、千円札数枚を手にし、ロマンさんへと近づける。
ロマン「いや、受け▲※◯✕◆」
たぶん「受け取れません」と言っているのだろう。しかし、私は決意していた。しばらくデートはワリカンで行くと! ジェンダー平等でいたいからだ。
アサミ「いえ、お願いです。お受け取りください」
深々とお辞儀しながら、お札を彼の前に出した。
ロマン「わかりました。それじゃ、その半分だけ」
根負けしたらしいロマンさんはそう言って、私が持っていたお札のうち半分を受け取った。
ワリカンではないけれど、少しホッとした。全額お支払いいただくのは恐縮だし、タダより高いものはない。
ロマンさんとのデート終了
ホテルのエントランスを出て
ロマン「僕はA駅へ行きますが、アサミさんは?」
本当は私もA駅のほうが乗り換えに便利だ。でも、これ以上ロマンさんと会話すると疲労感が増すだけだと思ったので
アサミ「私はB駅なんです。それじゃ、今日はありがとうございました」
そう言って踵を返し、足早にB駅へと向かった。
ふと気づいてしまったこと
聞き取れない会話をするロマンさんと過ごした2時間。ステキなホテルだったし、アフタヌーンティーは美味しかったけれど……。
心から思った。あぁ、やっぱり一人ってラク! ストレスがない! 改めてそのことを噛みしめている自分がいた。
あれ? 私、このまま婚活をしていていいんだろうか?
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