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同棲から結婚、幸せいっぱいのはずが暗転…?40代看護師が「すべきだった」お金の確認8つ

OTONA SALONE / 2021年1月17日 11時30分

普通に考えれば、結婚に際してのご相談なら満面幸せオーラに包まれて来られるもの。

独身の頃から家計相談に来られ、ふっくらとしたお顔がチャーミングな看護師のカズエさんから、突然結婚が決まったから相談したいとアポをいただきました。

私も1年半ぶりに会えることを楽しみに待っていたのですが……。

 

1年半ぶりに訪れた相談者、どうも様子がおかしい

ところが、カズエさんの目にはクマができ、顔色がよくありません。後ろ一つ結びにしたロングヘアはとても結婚前とは思えないほどボサボサで疲れ切っています。

 

これはちょっと心して相談を受けなければ……。

 

カズエさんがオフィスに現れた時そう思いました。

 

カズエさんとの出会いは、3年前のマネーセミナー。カズエさんが38歳の時でした。新聞社主催のセミナーに参加された後、個別相談に来られたのです。

 

看護師として忙しく出会いもない。このままシングルでいても大丈夫なように老後資金の準備を考えたいとのことでした。

 

看護師あるあるで、忙しいためお金を使う暇もなく「貯めている」というよりは「残ったお金が貯まっていた」状態の普通預金があります。その額、なんと1000万円を超えていました。

 

将来もらえる年金や加入保険をまとめて、iDeCoやつみたてNISAなど、結婚してもしなくても大丈夫なライフプラン設計をして1年に1回ずつほど定期面談をしていました。

 

しばらくお会いしていなかったなと思っていたところ、突然「結婚するので相談してほしい」とのメール。結婚後の楽しい生活プランを一緒に考えるのを楽しみにお待ちしていたのです。

 

出会いが限られる激務の中、偶然訪れたカレとの出会い

ところが、来られたカズエさんの様子は疲れ切っている……。

 

お相手のカレとの出会いは2年前。勤務先の病院でした。

 

公務員のショウタさんが、仲間と活動しているバレーボールサークルの練習中アキレス腱を切り、入院してきたのです。

 

当時33歳で6歳下、ケガをしたというのに「仕事を休める」と明るく入院生活を楽しむショウタさん。カズエさんはかわいい弟のような存在だと感じたそうです。

 

1週間ほどして退院する日に「これからは俺だけのお姉さん……いや彼女になってください」と連絡先を渡されたものの、もう6年以上男性とお付き合いのなかったカズエさんはすぐに連絡できなかったとのこと。

 

10日後、連絡しようか迷っていた時に入ったコンビニで偶然ショウタさんに会い、スタバに行こうかと誘われます。そこでお付き合いがスタートしたそうです。

 

ここまで聞くとうん、うん、それで?とワクワクしかないお話なのですが……。

 

オトナならではのスピードで進む同棲、そしてプロポーズ

その後、シフトで夜勤もあるカズエさんと土日休みのショウタさんは休みがなかなか合わない中、お互いの家を行ったり来たり。

 

付き合いだして1年後、どちらかの家にいるなら家賃や光熱費がもったいないよねという話になり、なんとなくショウタさんの家をひきはらいカズエさんの家で同棲するようになったそうです。

 

家賃・水道光熱費は折半してショウタさんがカズエさんに払うというスタイル。食事は一緒の時間があればカズエさんが作り、あとはそれぞれ自分の好きなように食材を買って作ったり外食したり自由に。その自由な感じも楽でした。

 

そして同棲から3ヶ月。カズエさんももうすぐ41歳という時、久しぶりに出かけた思い出のスタバでプロポーズされます。

 

そこはお洒落なレストランでするしょ?と思ったそうですが、大切な場所での思いがけないプロポーズに涙を流したそうです。

 

いよいよ結婚!なのに突如判明した「お金の価値観」の問題

それから、結婚に向けて「現実的」な話をするようになりました。

 

が、今まで公務員ということ以外、ショウタさんに年収や貯金がいくらあるのか、保険は入っているのか、投資や老後資金についてどう考えているのか聞いたことありません。いっぽうのカズエさんは、私のところでマネーレッスンを受けているので金融知識も豊富でキッチリしています。

 

そこでわかってきたカレの実態とは……。

 

お洒落だなと思っていたショウタさんはファッションが大好き。生活費以外はほとんどブランド服や靴に使っています。

 

貯金は結婚指輪を買ってほとんどなくなりました。保険はまったく入っていないし、老後は退職金があるから大丈夫とあまり考えていなかったというのです。

 

結婚式も挙げたかったカズエさん。ですが、そんなお金もカレにはない。私にはあるけれど。

 

そもそもこれだけお金に対する考え方が違って、これからの長い人生、うまくやっていけるのだろうか。私はこの男性と結婚してだいじょうぶなのだろうか。もしかして老後にお金で大変な苦労をするのではないだろうか。どう言い出せばいいのだろう……とカズエさんはひとり悩み抜きます。

 

とはいえ、これで破談になってはいけないとショウタさんに何も言えず、眠れないまま相談に来られたのです。

 

結婚になった時モメないために決めておくべきお金の約束8条

同棲は好き!の勢いで始めるため、細かいお金について決めごとをしないことが多いようです。

 

ですが、大人の同棲は、結婚に繋がる可能性もあります。また、お互いある程度のお金も持っていますから、別れた時にモメないようにするためにも最初にお金のルールを決めておくことが大切です。

 

①生活費の分担はどうするか
②家事の分担はどうするか
③お互いに万一のケガや病気があった時の連絡先確認
④加入している保険の内容・連絡先を開示しあう。
⑤できれば2人で使うための貯金を始める。
⑥将来どこでどのような生活をしたいか漠然とでもいいので話し合う。
⑦借金の有無は伝える。(奨学金・カードローン・リボ払い・親への借金など)
⑧趣味でここは譲れない部分があるなどお互いを知る

 

お金に関することは最初に決めておかないとストレスにつながり関係性を悪化させてしまう大きな要因にもなります。みなさんそれぞれ、この年齢になるまで自分で築いてきたライフスタイルがあり、そこから二人の生活にするのですからどれが正解という王道はありません。

 

家賃・水道光熱費・食費はどのように分担するか。家賃手当がでるから家賃は彼・水道光熱費は彼女など分担にする、お互い10万円ずつ出し合ってそこから支払う、どちらかが金銭管理を担当しやりくりするなど方法は話し合って決めていきましょう。

 

お金のことに正解はない。二人で一つずつ相談していくしかない

カズエさんは、気持ちが先行してなあなあにしてきたお金のことを後悔しています。でも、これからショウタさんと一生寄り添っていきたいとのことで、一つ一つお金の決めごとについて話し合っていこうと思うとのことでした。

 

もし二人で話をして喧嘩になってしまいそうなら、プロのFPと3人で新しい生活を始めるうえでのマネープランを立てていくのも冷静に決めていく方法のひとつです。私もこれからカズエさん、ショウタさんと寄り添いながらマネープランを考えていきます。

 

大人の結婚は、親の介護なども遠くない未来です。なので、若い頃の恋愛とは意識を変え、お金のことはしっかり考えていきましょう。

 

 

≪ファイナンシャルプランナー(CFP🄬) 稲村優貴子さんの他の記事をチェック!≫

 

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