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レスの80%を占める要因は?尿漏れ、更年期との関係は?【富永喜代先生】

OTONA SALONE / 2021年7月18日 22時0分

セックスの悩みを、包み隠さず友達同士で語れる日がきています。しかし、「セックスレスのままだと女性の体はどうなる?」など、本当のところをご存じの方は少ないかもしれません。
また、どうやって解決していったらいいのでしょうか? そんなことに、性交痛外来の富永喜代先生がズバリお答えいたします。【富永ペインクリニック院長・富永喜代先生/オトナの性教育#3】

 

 

 

日本の夫婦やカップルの間でセックスレスが多いのはなぜ?

セックスレスの問題はパートナー同士しかわからない事情もありましょう。しかし、特に長年連れ添った夫婦や、特定のパートナーがいる50代のカップルにセックスレスが多い傾向は、臨床現場でも調査でもわかっていることです。

 

セックスは男女の究極のコミュニケーションで心身に潤いをもたらすものです。人生100年時代に突入し、今後の人生を二人で豊かなものにするためにも、30代で準備すること、40代でやっておくこと、50代でも今からやれることがあるのです。

 

性交痛の悩みが80%!パートナーに気遣い、自分の体の変化に自信がなくなる


まずは、女性が婦人科などの性外来を訪れて、セックスに関する悩みを訴えている内容をお話します。1999年の調査では、最も多かった悩みとして、「ワギニスムス(腟れん縮)」が84%でした。これは、腟の筋肉がけいれんして、セックスしようとすると、挿入できない、激痛が走るという症状です。「性嫌悪」、「性交痛」、「オルガスム障害」、「性欲低下」なども多くの悩みとしてあげられます。

直近の調べでは、2011年から2015年のもので、「性交痛」が80%です。続いて「挿入障害」、「性欲低下」、「性嫌悪」が続きます。この結果を見ると、中高年のパートナーもセックスから遠ざかってしまう理由がわかります。

 

 直近の調べでは、セックスレスの原因の80%が性交痛だとわかりました。

セックスレスの原因の80%が性交痛

40代以降の更年期女性は女性ホルモンの急激な減少とともに、腟乾燥が進みます。挿入しようとすると、濡れにくいため、痛みを伴うのです。そして、オルガスムも感じにくくなります。そんな状況なのに、今まで通り求められ、パートナーを気遣い、痛みに耐えながらイッた演技をする。そんな状況でセックスしたいと思うでしょうか?

 

女性は、なかなかこの悩みを口に出せないでいます。パートナーを気遣う気持ち、自分の体の変化に情けなくなったり、自信がなくなったり・・・・・・と、とても複雑なんです。

 

 

性交痛が更年期障害の一つという認識が進んでいない

更年期になると腟の劣化がおきてくることは1回目、2回目でもお伝えしています。腟がゆるんだりたるんだり、縮小するのです。

更年期障害と言ったら発汗やホットフラッシュ、不眠などとよく言われていますが、女性ホルモンの低下はもっとさまざまな影響を与えています。まず、更年期障害が性器や下部尿路の問題と深く関係していると認識されていません。具体的に腟、膀胱、子宮に影響した症状として、頻尿や尿漏れ、性交痛があげられるのです。

また、更年期には筋肉や骨にも影響が及び、筋肉がゆるみ、関節が硬く、腱が弱くなります。その結果、股関節の開閉がスムーズでなくなったり、座骨神経痛が悪影響を及ぼし、これもまた、性交痛の要因になります。

 

筋肉がゆるんでくると、骨盤内臓脱と呼ばれる加齢に伴う、重力に筋力が負けてしまう状況が起きます。骨盤を支える骨盤底筋群が衰えると膀胱、腟、直腸、子宮など本来骨盤内に納まっていた臓器が垂れ下がり、下腹部の違和感に繋がっていくのです。

 

 

骨盤底筋群を鍛える腟トレは1日5分毎日ひっそり行ないましょう!

 

骨盤底筋群を鍛える腟トレを1日5分

骨盤筋群の衰えは、40代から出てくるので、腟を鍛えるトレーニングを毎日1回5分でもおこないましょう。腹筋を使って腹圧から締めていきます。

 

1:すっと力を抜いて立つ。

2:息を吸いながら意識して腟をキュッと締める。

ゆっくり「1,2,3,4,5」と吸ったら、5秒引き締めて止めます。

このとき、肛門や腟をへその奥に向かって引き上げるイメージを。

3:その後、「フー」とゆっくり息を吐いていきながら腟をゆるめます。

 

通勤電車の中や家事の合間にでもいいですし、座ってデスクワークをしながらでも、布団の中でもできます。

 

これを1~2カ月おこなうと、「少し尿漏れが減ったかな」と実感する方が多いようです。

 

相乗効果が狙えるおすすめの対策も紹介しますね。

腟周辺マッサージで腟そのものの血流を良くし筋肉に刺激を与える

腟トレとペアで行うのがいいことに腟周辺マッサージがあります。下半身全体の血流改善をすることで、組織をやわらかくし、リンパの流れを良くします。

毎日のお風呂あがりに、エストロゲンの有用成分エストラジオールを配合したオイルを使って下記のように行いましょう。

1:まず、恥骨の上からおへそに向かって下から上に

2:内ももから外に向かってクルッともみ上げて

3:太もも全体をデリケートゾーンに向かって押し上げていく

 

こうすることで下半身のうっ滞が消えていきます。その後、デリケートゾーンのマッサージを含めて、外陰部のマッサージ(腟のひだ、外陰部、会陰部)を加えてください。

 

 

 

毎日行うことで、腟そのものの血流も良くなり皮膚の伸びも良くなり、腟は切れにくくなります。将来の頻尿、尿漏れ、性交痛予防につながりますし、「ケアをやっている」ということが、ご自身の女性としての自信につながっていきます。ぜひ、実践してみてください。

 

 

 

 

医師/性交痛外来 富永ペインクリニック院長
富永喜代

日本麻酔科学会認定麻酔科指導医。麻酔科医として全国の総合救命救急病院、高度医療センターで勤務し、延べ2万人を超える臨床麻酔実績を持つ。2008年、愛媛県松山市で富永ペインクリニックを開業。人脈ゼロ、資金ゼロから3年で女性院長クリニックでは日本一、年間15000人の肩こり頭痛に悩む人を診療(エーザイ調べ)。
『性交痛外来』では、年間2000人以上の女性の性交痛メール診断を実施。性交痛、デリケートゾーン臭、乾燥が8週間で半減するオリジナルのデリケートゾーンセルフケアマッサージを開発。日本ペインクリニック学会第54回大会、第30回日本性機能学会西部総会で発表する。確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、TBS『中居正広の金曜日のスマたちへ』日テレ『メレンゲの気持ち』等テレビ出演多数。肩こり改善メソッド『こりトレ』(文藝春秋)は10万部、『ヘバーデン結節は自分で治せる!』(永岡書店)9万部など、セルフケアにこだわった著書は累計53万部以上。YouTube『女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室』の総再生回数は1500万回を超える。

 

 

 

 

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