「更年期であることは悪なのでしょうか?」40歳育休復帰ママが追い詰められる一部始終【100人の更年期#68】前編
OTONA SALONE / 2022年6月15日 12時10分
閉経の前後5年を一般に、更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの?みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
【100人の更年期#68】
ミサさん 47歳
夫と子ども3人との5人暮らし。更年期と付き合いながら医療事務員として勤めた病院を45歳で退職。現在は心と体のメンテナンス中。
3人目を出産した38歳。産後の体調が上の2人のときと明らかに違う
医療事務員として病院に勤務していたミサさんは、38歳で3人目の子どもを出産しました。産後、1人目や2人目のときとは明らかに違う体調不良を感じ始めたといいます。
「とにかく疲れ方が尋常じゃなかったです。上の2人のときは、子どもが寝ている間に家事をしたり自分の時間をつくったりしていたのに、それすらできずに、ぐったりして子どもと一緒に寝てしまうことがしょっちゅうありました。でも、辛いと思っても仕方ないので『3人も子どもがいれば疲れるものよね』と、自分に言い聞かせていました」
そのうち、疲れに加えて関節などに痛みが出始めました。かかと、手首、指先に鈍痛を感じ、それらの症状は3人目の子どもが8カ月の頃、ピークに達しました。
「このときは育児休暇中だったので、時間的、体力的には家事や育児に集中できるはずなんです。それなのに、いつも疲れていて何も手につかず、体じゅうが痛くて、横になってばかりでした」
育休が明けて職場復帰したとたん不安感と頭痛におそわれるように
育休が明け、40歳になったミサさんは職場復帰しました。体調不良は相変わらず続いていましたが、仕事に穴は開けられない。辛い日も無理をして出勤していたところ、不安感におそわれるようになったと言います。
「これまで寝坊したり仕事に穴を開けたりしたことはないのに、『明日は無事に起きられるかな』『仕事に穴を開けないかな』といった不安が常につきまとっていました。その不安からか眠れなくなり、ついには本当に起きられなくなりました。目は覚めているのに、体が布団に沈み込んで立ち上がれないんです」
それでも、家族を送り出して自分も仕事に行っていたミサさんですが、今度は持病の頭痛がひどくなり、吐くように。気が付けば月に数回、仕事を休むようになってしまいました。このままではいけないと思ったミサさんは、勤務先の内科で検査をしてもらうことにしました。
「自分では気付きませんでしたが、どうやら私、興奮状態でまくし立てるように症状を話し続けたみたいで、先生に『とりあえず落ち着いて。1週間休んで、仕事のことを忘れて寝なさい』とたしなめられました」
40歳。医師に「更年期かも」と言われてほっとした
検査の結果、軽い胃炎が見つかった他に悪いところはなく、精神安定剤と睡眠薬を処方されました。このとき先生から『少し早いけど、もしかすると更年期かもしれないね』と言われたそうです。
「正直、ほっとしました。命にかかわる病気かもしれないと思って不安だったので、原因が更年期なら、仕方がないと受け入れられました。母も38歳で閉経して更年期が早かったので、40歳でもあり得ると思いました」
先生から、婦人科へ行ってみることを勧められたミサさん。勤務先の婦人科は担当医が交代制なので、いつも同じ先生に診てもらいたい思いから、若年性更年期の診察をしてくれる個人病院へ行ってみました。
受付を済ませ、問診票に症状や服用中の薬などの情報を記入し、診察室へ。きっとこれで体調も上向くと信じていたのです。
≪ライター・薬事法管理者 力武亜矢さんの他の記事をチェック!≫
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