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腰痛、疲労感、眠りが浅い。もしかしてベッドが合っていないのが原因かも? カラダへの悪影響&対策は⁉【医師が解説】

OTONA SALONE / 2024年5月22日 18時0分

普段、ベッドに寝ているという人は、知っておきたいことがあります。それは、ベッドマットレスが睡眠のよしあしを決めることから、ベッドマットレスが合っていないと熟眠できなかったり、肩こりや腰痛につながる恐れがあることです。

今回は寝姿勢と健康の関係と共に、ベッドマットレスの選び方についても詳しい整形外科医の富和清訓先生に、マットレスが合っていないことの身体への影響とマットレスの選び方のポイントを教わります。

 

ベッドが身体に合っていないと感じる人は約3割!

マットレスなどを手掛けるブランド「ZINUS(ジヌス)」の日本法人ZINUS JAPAN株式会社が、全国の20代~60代の男女600名を対象に行った、現在使用しているベッドマットレスに関する調査結果によれば、70%もの人が「自分の身体に合ったマットレスの選び方がわからない」と回答したのです。

ZINUS

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28%の人が、「現在、使用しているベッドは身体に合っていない」と回答しており、ベッドの寝心地に不満があるようです。

実際、ベッドマットレスは睡眠に直接影響を及ぼし、意外にも健康を左右するようなのです。

確かに寝心地が悪いと身体的に違和感があり、睡眠を妨げることがわかりますよね。でも、具体的にどんな影響があるのかが気になるところです。

 

 

マットレスが合っていないことの身体への悪影響

ZINUSの調査結果を受け、マットレスの選び方をレクチャーしていた富和先生によると、マットレスが合っていないと、腰痛などの身体の痛みや違和感が生じて疲労が増すリスクもあるのだそうです。

そして、特に重要なのが、「寝返り」なのだとか。

「睡眠時において、寝返り動作は非常に大切です。人は長時間、寝返りをしなければ、『床擦れ(とこずれ)』が発生します。医療現場では自力で体位変換がむずかしい方には、スタッフが2~4時間おきに体位変換を行っています。

また睡眠中に姿勢を変えることは、筋肉の緊張を分散させ、布団の中の湿度・温度の調節にもつながります。そのため、寝返りがしにくい状態で寝てしまうと、局所の筋肉の緊張が強くなり、肩こりや腰痛を悪化させたり、発汗調節がむずかしくなるリスクがあります」

 

肩こりや腰痛の悪化は日々のパフォーマンスの低下につながるため、避けたいものですよね。

 

「マットレスは睡眠時の姿勢を支えていますが、うまく作用していないと『ぐっすり寝た』という熟眠感が損なわれます。また、寝起きに腰痛や身体的な痛みが生じれば、せっかくの休息時間が疲労時間に変わってしまい、朝起きたときに疲れがどっと出るなどの状態になってしまいます」

 

マットレスは健康や若さをキープするためにも重要なのですね。

 

 

マットレスが合っているかを確認する3つのポイント

今、寝ているマットレスの寝心地が良くないと少しでも感じているなら、一度、自分の身体に合っているかチェックしてみましょう。富和先生によると、次の3つのポイントで確認するといいそうです。

 

1.寝返りのしやすさ
2.仰向けの姿勢での寝心地
3.入眠姿勢での寝心地

 

「この3点を目覚めたときに確認しながら選定することで、より良好な睡眠を確保できます。新しいマットレスを購入する際にも、実際にマットレスで眠ってみて、覚醒時にこの3点に関して振り返ることが理想的な選び方です。各メーカーが展開しているお試しレンタルサービスなどを活用することを推奨します」

 

 

寝返りのしやすさと寝心地を決めるポイントは2点!

ところで、もう少し詳しく、マットレスが合っているかどうかを確かめたいと考えている人もいるのではないでしょうか。そこで富和先生に、詳しい選び方を教えていただきました。

寝返りのしやすさと寝心地を決めるポイントは「硬さ」と「反発力」なのだそうです。

硬さとは、身体の沈み込みや寝姿勢に関係するもので、体重や体形に合ったものを選ぶ必要があります。一方、反発力とは、跳ね返りや寝返りに関係するもので、硬さが合っているのと同時に、反発力があるものを選ぶことが重要だそうです。

 

1.硬さ(体圧分散性)

「硬さは、体圧分散性のことを指します。マットレスを選ぶ際に、最も重要なものです。自分の身体に合った硬さのマットレスを使うと、全身で均一に体重を支えることができ、寝姿勢が自然になり、腰痛や疲労感の軽減につながります」

 

●マットレスが硬すぎるとどうなる?
「硬すぎると、腰が浮いてしまい、お尻や背中などに体圧が集中してかかることになり、お尻や背中の血行不良や筋肉疲労につながってしまいます。腰が浮いてしまうことで、不自然な寝姿勢になってしまい、安眠を確保できません」

 

●マットレスがやわらかすぎるとどうなる?
「やわらかすぎるマットレスはお尻が沈みすぎてしまい、腰を曲げたような寝姿勢になってしまいます。また、身体がマットレスに沈みすぎると寝返りが打ちにくくなり、不快感を覚えやすくなります。また全身、特に腰背部に負担が生じます。ふんわりとやわらかいマットレスは、横になった瞬間は満足感を感じやすいものですが、最初の寝心地だけで決めてしまうのは避けるべきです」

 

硬さややわらかさは好みだけで選んでしまいがちなところですが、教えていただいたように、身体に合っているかどうかが重要です。実際に寝てみて確認しましょう。

 

2.反発力(反発弾性)

「反発力は反発弾性と呼ばれます。これは跳ね返りの具合のことです。よく聞く『低反発』『高反発』は、反発力を示す『反発弾性率』によって区別されています。反発弾性率は、ある決まった条件で銅球を落とし、バウンドした後に高さ何%まで上がってきたかで測定します。反発力が高ければ高いほど、寝返りや起き上がるときのサポート力があり、快適な睡眠を得られやすくなります。低反発よりも高反発マットレスの方が寝返りを打ちやすいと感じる傾向にあります。
ただし、反発弾性率はほとんどのメーカーで記載されていないため、気になる方は問い合わせてみましょう」

 

ここまでの前編記事ではベッドマットレスが合っていないことの悪影響や、マットレスの基本的な選び方について伺いました。後編ではベッドマットレスの種類別のおすすめタイプを伺います。

 

 

つづき>>>【医師が解説】約3割の人がベッドが合っていない!種類別に「向いている人・いない人」がいるってホント?

 

 

【取材協力】
富和清訓先生
整形外科医 富和清訓先生
社会医療法人田北会 田北病院整形外科。
岩手医科大学医学部医学科卒。医学博士、日本整形外科学会専門医、日本DMAT医師、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、産業医。特に自転車競技に精通しており、レースドクターとして従事し国際自転車競技連合のエリートナショナルコミセールも取得している。バイシクル・シティ(ライジング出版)編集委員。

 

 

【Not Sponsored記事】

 

≪ライター 野村 昌美さんの他の記事をチェック!≫

 

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