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40代が断捨離の次に目指したいスタイル「ヒュッゲ」って?

OTONA SALONE / 2017年11月10日 10時45分

40代が断捨離の次に目指したいスタイル「ヒュッゲ」って?

近頃、いろいろなメディアで目につき始めたのが「北欧」、そして「Hygge ヒュッゲ」なる言葉。

まず、女性ファッション情報誌の大特集が「北欧」。旅特集でもないのに。

次にテレビをつけたら、ゴールデンタイムに「北欧の暮らし、Hyggeっていいな」と外国人女性が話している。

ラジオでは、ボックス入りのフラワーアレンジメントで人気になったニコライ・バーグマン氏(デンマーク出身)がなにやら、祖国の「ヒュッゲ」について語っている。

これはちょっとしたブームなのでしょうか?

 

「北欧」がブーム?次なるライフスタイルの流行は「Hyggeヒュッゲ」

 

秋になってメディアで「北欧」「Hyggeヒュッゲ」ととりあげられることになった、大きなきっかけはどうやら「本」の存在でした。

「イギリスでは発売2か月で2分に1冊が売れている!」「世界各国のメディアで話題!」と北欧のおひざ元、ヨーロッパから発信された「Hygge本」が大ベストセラーになり、日本版がこの秋にリリース。

簡単に言ってしまえば、そのプロモーションで作者がテレビ出演、ニコライ・バーグマン氏は本の解説を書いていたからだと諸々納得。

実際、調べながら混乱したくらい「Hygge」なる言葉を使った書籍がこの秋2冊ほぼ同時発売していたのです。

実はそれ以前にも何冊も出版されていて、ちょっとしたブームが起きている様子。とりあえずミーハー心のある方々はチェックです。

そして肝心な「Hygge=ヒュッゲ」とは?

 

北欧・デンマークの言葉で、「心が安らぐひととき、ほっこり、心地よさ、人とともにいるときに感じるぬくもり」「不安のない状態」を表すのだそう。

「温かい室内でキャンドルの灯りを眺めながら、お茶をしたり」、「気の置けない友人たちと室内で映画をみたり」etc.ごろごろまったりとしたライフスタイルに、小さな「幸せ」を見出そう、見いだせるということ。

POINTとしては、がんばらなくていい、お金をかけなくてもいい、かっこつけなくてもいいという点。

「ありのままで自由」、「シンプルさ」や「心地よさ」、「自分らしさ」に重きを置き、ほんの少しの暮らしの中の知恵で「幸せ感」が得られるんだよ、ということを伝えてくれている言葉。

本の中では、暮らしぶりを考察しているものや、幸せ感が得られる小さなハウツーをまとめたものなど、表現方法は様々。

日本語にすると、ぴたりとくる言葉がないのですが、デンマークの人たちはこの「ヒュッゲ」な感覚を大切にして、日々の暮らしの中に幸せを見出しているのだそうです。

ここ数年のライフスタイル系の流行キーワード、断捨離、ミニマリストetc.に続くのが、この「Hygge ヒュッゲ」のようです。

 

「ヒュッゲ」なライフスタイルの「北欧」ってどこ?それはどうして?

たびたび話題になる、「世界で幸福度が高い国はどこか?」。

数年前にブータンが話題になりましたが、今年は「北欧」なのです。

ちなみに、2017年の国連発表の世界幸福度ランキングでは上位に北欧諸国がランクイン。

1位はノルウェー、2位デンマーク、3位アイスランド、4位スイス、5位フィンランド。

見事に北欧ばかり。

 

そんな幸福度が高い国々はどこにあるかというと、ヨーロッパ=欧州大陸の北部だから北欧。

ヨーロッパ北部に大きく突き出たスカンジナビアン半島の左上がノルウェー、青×黄色の十字(イケアの色ですよね)がスウェーデン、大陸側の白×青十字のフィンランド、半島の先端にある小さな国がデンマーク。

地理的に極地に近く、かなり厳しい寒さのイメージ。

そんな寒い地域で、ヒュッゲな生活とは。どうして、こんなに注目されているのかをにわか解説してみることにしましょう。

 

労働時間が短く、趣味に時間を割き、子育ても男女平等な高福祉社会

 

一般的なイメージや知識では、税金がとっても高くて、その分福祉が充実している北欧社会。

医療や教育費が無料、介護にかかるお金も国からのお金でなんとかなるのだそう。

”ゆりかごから墓場まで”、身の回りの心配をしなくて済むというところがまず大きなポイント。

消費税もモノによっては24%もあるし、稼ぎのうち半分は税金として納めることになるけれど、それが福祉となってみんな平等に分け与えられるのです。

女性も大事な働き手として税金を納めてもらわねばならないため、保育サービスも手厚い。

これなら、子育て世代も安心ですし、親の介護について心配することも少ないということになります。

そういった国の制度もふまえて、国民性、文化、ライフスタイルにも触れてみましょう。

 

寒く暗い冬の時期が長いから、”おうちライフ”を充実させる文化

 

昔、教科書で習った北欧といえばのフレーズは”白夜”が思い浮かびます。

緯度が高い地域だからという説明はできますが、具体的にイメージしずらいので調べてみました。

6月の夏至のころは、日の出が午前3時、日の入りが午後9時50分。

いつまでたっても暗くならないし、すぐ明るくなってしまう夏。

しかし、12月の冬至のころは、日の出が午前9時半、日の入りは午後3時15分ごろ。

日本の時間感覚だと、始業時間は朝焼け、ランチしたらすぐ日が暮れるという。

日照時間が短い上に、寒さも厳しいので北欧の人たちは家の中で過ごすことが多いという暮らしぶり。

部屋にいる時間をいかに心地よく整えるか、という意識が高くなり、家具や照明などのインテリアデザインが発達したとも言われています。

太陽の光になかなか出会えない土地柄、室内の照明デザインには有名な北欧デザインが数多く存在します。

 

にわか知識でも憧れる北欧ライフ。そのエッセンスだけでものっかりたい

あれこれ説明してみましたが、つまりはざっくりと言うとこんな感じ。

―たくさん税金をとられる社会だけど老後の心配も少なくて、4時には会社を出られて、サークル活動とか趣味の時間もつくれて、キャンドルをともして夕飯食べて、インテリアに凝ったおうちでまったりと家族や仲間と過ごし、週末は畑仕事をしに郊外へいく生活を楽しみにするという北欧ライフ。

それぞれの国の社会状況や、制度には決していいところばかりではありません。

でもこんな「ヒュッゲな暮らしがいいなー」と心を動かされ、本を書いた人たちが同時多発的にいて、共感した人も大勢いるというのは本のヒットで明らかです。

大きなポイントは、本を書いた著者は皆北欧出身ではないということ。

当たり前に毎日を楽しく過ごしている北欧の人々と接した、別の国出身の人たちが「まさにこれが幸せなんじゃないか!」と気づいて本で広く伝えたら、大ヒット。

いままでもライフスタイル系の流行はありますが、ミニマリストになるためにも、断捨離するためにも、なにかを我慢したり、努力しないと手に入らないスタイルだったような。

北欧以外のヨーロッパの人たちも、日々の暮らしの中でどこか頑張りすぎてしまって、Hyggeな暮らしぶりが輝いて見えたんでしょう。

「Hygge」を実践するための、ハウツー本もあります。

「キャンドルを灯す」とか「お茶をする」「ふかふかのソックスを履く」的なものが書いてあったりするのですが、それよりも「がんばりすぎない」「求めすぎない」みたいなことを、暮らしの中でも気づかせてくれるという点が、新たなライフスタイルの大きな”流れ”、という印象です。

アラフォー、オーバー40ともなってくると、頑張ることや、そのモチベーションを維持するのも難しくなりつつあるお年頃。

雑誌やメディアが提案するフレーズに翻弄されて生きてきた世代ですから、「頑張り過ぎなくても幸せは身近にあるよ」と背中を押してくれる「Hyggeヒュッゲ」は、私たち世代にとって魔法のことばかもしれません。

毎日なにかしらしんどい、という同世代の皆様。ぜひこれは乗っかってもらいたい。

「Hygge」っていうのが今流行ってるんだって―最高の言い訳になりそうです。

 

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