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「今から、お金を増やすには⁉」40~50代からでも遅くない。資産づくりで「いちばん最初にすべきこと」

OTONA SALONE / 2024年9月1日 15時30分

かつて日本でも貯金をするだけで資産形成や運用が可能な時代がありました。実際、定期預金をするだけで年間利率が5%を超える時代(1961年ー1991年ごろ)があったのです。これは日本経済が右肩上がり著しい高度成長期と重なり、当時、最も安全で効率的な投資が「貯金」である時期が長く続いたからです。

 

こうした社会的な影響を受けて育った世代が現在の40~50代の方ともいえます。そのため、オトナサローネの読者の多くの方が「投資」と聞いて、なんだか怖いイメージを持つのはむしろ当たり前です。

 

とはいえ、日本が経済的に長く低迷している現在は、かつてのように銀行に貯金をしていてもほとんどお金が増えない時代に突入しています。つまり、投資をしているかどうかで、年収以上に金銭的な差が生まれる可能性が高い時代とも言えるのです。

 

そこで今回は投資とは何か、投手の種類やリスクなど、投資にまつわる基本的な考え方や疑問について解説していきます。

【40~50代からの投資デビュー ♯1】前編

1: 投資の基本的な考え方「時間に投資する」

そもそも投資とは、人生を豊かにするツールであり、育むものだと筆者は考えます。つまり、投資の基本的な考え方は、「長期的な視点」を持つことが重になるのです。実際、株式市場は短期的には上下動が激しいものの、長期的には経済全体の成長に伴って上昇傾向が見られることが多いのです。

 

つまり長期間にわたり投資をするということは「時間に投資する」ことになるので、長期投資の最大のメリットである「複利の効果」を得ることが可能です。

 

2:複利の効果ってどんなこと?

複利の効果とは、得た利益を再投資することで、元本が雪だるま式に増えていくことを指します。例えば、初期投資額が100万円で年間5%のリターンが得られる場合、1年後には105万円になります。この105万円を再び投資すると、次の年には5%のリターンが元本105万円に対して計算され、約110.25万円になります。このように、利益がさらに利益を生むという仕組みが「複利の効果」です。

 

長期的な視点での投資は、複利の効果を活かす最も効果的な手段です。短期的な市場の変動に惑わされず、長期的な目標に向かってコツコツと投資を続けることで、複利の力が徐々にその真価を発揮し始めます。

これが貯金にはない、投資の大きな魅力です。

 

3: ほったらかし投資の王道「インデックス投資」って?

投資に興味を持った方なら一度は聞いたことがあるかもしれないのが「インデックス投資」です。これを簡単に説明すると、株式市場に参加する(投資する)投資家の平均点以上を目指すことができる優れもの、これが「インデックス投資」です。

 

例えば「日経平均株価」という言葉をニュースなどで聞いたことがあるかもしれません。これは、日本の株式市場を代表する株価指数の一つです。東京証券取引所に上場している主要な225銘柄(日本を代表する大企業の株式)を対象にして算出される平均株価です。日経225とも呼ばれます。

 

つまり「日経平均株価」をみると、現在の日本経済の現在地が数字から見えてくるということです。この日経225に含まれている企業に、丸ごと投資をすることができる詰め合わせの商品のようなものが「投資信託」という形で販売されており、それを購入する手法がインデックス投資です。

 

後述する新NISAであれば、少額から投資することができます。特に近年、人気のインデックス投資としては、日本を含めた全世界の株式市場に投資することができる「オールカントリー(通称オルカン)」、米国に上場する企業のなかでも選りすぐりの500社に丸ごと投資することができる「S&P500」などが人気です。

 

<アクティブ投資とは>

こうしたインデックスと異なる投資として、アクティブ投資(パッシブ投資)があります。これは投資家から資金を集めて、ファンドマネージャーと呼ばれるプロの投資家がインデックス市場の平均的なリターンを上回る成果を目指して、積極的に投資先を選定し、売買を行う投資手法のことです。

 

<インデックスorアクティブ?どっちがオススメ?>

一概にはいえませんが、筆者自身はインデックス投資をしています。実はインデックス投資をするだけでプロの8割に勝てるとも言われるほど優れた投資手法だからです。またインデックス投資の方がアクティブ投資よりも手数料が安いことも魅力です。

 

最初につみたての設定さえすれば、基本的に「ほったらかし」にしておけるので、投資はしたいけれど、そこに振り回されたくないという方にもピッタリです。

 

もちろん、高い手数料を払ってインデックス投資よりもはるかに高いリターンを出しているアクティブ投資もありますが、数多ある投資先から選ぶことの難易度はとても高いといえるでしょう。

 

4: 投資の王道は新NISAとiDeCoから (長期投資のススメ)

<新NISAとは>

2024年からはじまった新NISAは、日本に住む18歳以上の方なら誰でも、一生涯、運用益にかかる税金をゼロにしながら投資ができる制度です。ここでの運用益とは、売却益(譲渡益)、配当金、分配金を指します。

 

新NISAの内訳としては「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つがあります。「つみたて投資枠」では年間最大120万円、「成長投資枠」では年間最大240万円までの投資が可能です。この2つの枠は併用が可能で、合計すると年間最大360万円まで非課税で投資ができます。

 

新NISAには、生涯で投資できる金額に上限があり、1人あたり1800万円と定められています。この範囲内であれば、自由に売買を繰り返すことができます。

 

ただし「成長投資枠」のみを利用する場合、その上限は1200万円です。生涯投資枠を最大限に活用したい場合は「つみたて投資枠」で最低でも600万円を投資する必要があります。また「つみたて投資枠」だけで1800万円を投資することも可能です。

 

<iDeCo(個人型確定拠出年金)とは>

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、将来の年金を自分で積み立てるための制度で、加入者が自ら毎月一定額を積み立て、その資金を自分で運用する仕組みです。iDeCoで購入できる商品は投資信託のみですが新NISAと同じく運用益が非課税となります。

 

注意点としては、新NISAがいつでも売却できるのに対して、iDeCoは基本的に60歳まで引き出すことができません。したがって、短期的な資金用途には向いていません。

 

iDeCoの最大の魅力は、税制優遇です。掛金を拠出した金額に応じて、その分所得が減るため、税金が安くなります。iDeCoの拠出金額(掛金)は、加入者の職業や状況によって異なります。以下がケースごとの上限額です。

 

1. 自営業者(個人事業主)の場合

年間上限額: 81.6万円(月額6.8万円)

自営業者の場合、社会保険制度がサラリーマンよりも少ないため、拠出金額の上限が比較的高く設定されています。

 

2. 会社員(厚生年金加入者)の場合

企業年金なし: 年間27.6万円(月額2.3万円)

企業型DCのみ加入: 年間24万円(月額2万円)

企業型確定給付年金(DB)や厚生年金基金に加入:している場合:年間14.4万円(月額1.2万円)

 

3. 公務員の場合

年間上限額: 14.4万円(月額1.2万円)

 

4. 専業主婦(夫)の場合

年間上限額: 27.6万円(月額2.3万円)

配偶者が扶養の範囲内で働いている場合や専業主婦(夫)の場合、この金額が上限です。

 

試しに投資を始めたいという方は「つみたて投資枠」から始めてみるのが良いでしょう。クレジット払いもできるので、最初の設定させしてしまえば、あとは毎月自動的に購入することができます。

 

このように、新NISAとiDeCoは、長期的な資産形成を目指す投資家にとって非常に魅力的な制度となっています。自身の投資計画に合わせて、効果的に活用してみると良いでしょう。

 

 

資産運用のステップ

1: 証券会社の選び方

いざ「新NISA」などの投資を始めようとしたときに悩むのが「証券会社」の選び方です。数多ある証券会社には、それぞれに得意ジャンルがあるからです。

 

とはいえ、筆者自身がオススメするのはネット証券大手の「楽天証券」と「SBI証券」です。

 

基本的に対面を必要としないネット証券は、対面を必要とする証券会社や銀行よりも手数料が安いからです。長期で資産形成をするのであれば、投資信託や株の購入手数料を意識することもとても重要です。

 

ではどちらの証券会社を選ぶべきかというと、答えは人それぞれといえます。

 

例えば、クレジットカードで楽天カードや楽天銀行を使っているなら「楽天証券」、三井住友カードを使っていれば「SBI証券」と相性が良いでしょう。つまり、どちらが日常生活で利用する機会が多いのか、これが選ぶ基準となるでしょう。

 

2: 基本の投資商品を理解しよう!

【投資信託】
インデックスファンド(市場指数に連動)とアクティブファンド(市場平均を上回るリターンを目指す)の2種類がある。リスク分散が可能で、少額から始められる。インデックスファンドは低コストで安定、アクティブファンドは高リターンの可能性があります。

【ETF】
株式市場に上場している投資信託で、リアルタイムで売買可能。インデックスに連動することが多い。低コストで、株式のように取引できる。手軽に分散投資ができる。デメリットとしては、市場価格が変動するため、希望価格で取引できない場合があります。

【株式】
企業の所有権の一部を購入する形態。株価の上昇や配当によって利益を得ることができます。企業成長に応じて利益が増加しますが、価格変動が大きくなるリスクがあります。

【債券】
国や企業にお金を貸し、その利子(クーポン)を受け取る金融商品。メリットは満期時に元本が返還されることです。デメリットとしては、インフレが進行すると、債券の利息収入の実質価値が減少する可能性があります。

 

 

本記事では、投資初心者さんに向けた新NISAやiDeCoを始める際の、基本的な種類や用語、しくみを解説しました。

理解がこれまでよりも深まったところで、つづきの【後編】では、勤務形態や教育費などがそれぞれ異なる4人の40~50代女性の、投資への不安・老後資金づくりの悩みについて、Q&A形式で回答していきます。

>>>『「老後資金、不安しかない…」と、迷える4人の40~50代女性。まだ間に合う!老後資金のつくりかたQ&A【悩み別】』__▶▶▶▶▶

 

 

 

≪金融ライター 鈴木林太郎さんの他の記事をチェック!≫

 

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