1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. 恋愛

セックスができない夫婦。「正直に言えば、かなり不安はありました」それでもハッピーに暮らす、37歳男性の告白

OTONA SALONE / 2024年8月30日 21時0分

昨年末、25年ぶり実施の『性機能障害の全国実態調査に関する報告』が発表されました。年齢別EDの有病率はなんと50歳以上で41.7%。また、性交頻度が1カ月に1回未満(1カ月間に1度も性交がない)を「セックスレス」としたところ、全体の70.4%が該当しました。

 

つまり、日本は少子高齢化と同時に、恐るべきレス社会に突入していたのです。これは人口問題そのものであり、我々は少子化どころか無子化社会を生きていると言えます。

 

これらの社会課題を男性側の視点で捉え、執筆を続けるライター・山下あつおみ氏が、レスを抱えた夫婦問題についてレポートします。

【無子社会を考える#17】前編

セックスが必要というのは思い込みなのかもしれない

「夫婦の関係においてセックスは欠かせない」というのは思い込みなのかもしれません。

 

山梨県在住のシンジさん(37歳)と奥さん(37歳)は、付き合い始めた当初からセックスがない関係を築いてきました。彼らはどのようにしてその関係を乗り越え、幸せに暮らしているのでしょうか。

 

今回は、シンジさんに奥さんとの関係を振り返っていただき、二人が経験した喜びや葛藤、そして深まった絆についてお話を伺いました。

 

 

出会いと最初の葛藤

シンジさん、今日はお話を聞かせていただきありがとうございます。まず、奥さんとの出会いについて教えていただけますか?

 

「妻と初めて出会ったのは25歳のときです。大学時代の友人を通じて知り合いました。彼女は当時から明るくて社交的な性格で、すぐに打ち解けて仲良くなりました。特に仕事熱心な姿勢に共感し、何度か一緒に食事をするようになり、自然な流れで付き合いはじめました。お互いに惹かれ合っていたと思います」

 

出会いから交際に至るまで、どのような過程があったのでしょうか?

 

「最初のデートのとき、僕たちは共通の趣味が多いことに気づきました。映画を観たり、本を読んだり、散歩をしたりすることが好きで、一緒に過ごす時間がとても心地よかったんです。ただ、交際が進む中で、セックスについて避けられていることに気づき始めました」

 

その時点で、何か不安を感じましたか?

 

「正直に言えば、かなり不安はありました。でも、彼女がセックスについて無理してほしくないと思い、強引に話を進めることは避けました。それでも、心のどこかで「いつかは話さなければならない」という思いはありましたが、焦ってはダメだと感じたんです。それぞれ事情があるし、当時は何か過去にトラウマがあるかもしれないと思ったんです」

 

 

妻の告白と病気と向き合う決意

奥さまが膣の病気を抱えていることを知ったのは、いつ頃だったのでしょうか?

 

「付き合い始めて半年ほど経った頃、彼女が自らその話題を切り出してくれました。『実は、私には先天的な膣の問題があるんだ』と。彼女は生まれつき処女膜強靭症という病気を抱えていて、性行為が非常に困難であることを打ち明けてくれました。その瞬間、僕は彼女がこれまでどれほどの不安や恐怖を抱えていたのかを感じ、胸が痛くなりました」

 

打ち明けてくれたとき、その症状については知っていましたか?

 

「初めて聞く言葉で最初は驚いたかもしれません。でも、彼女が勇気を振り絞って打ち明けてくれたことに感謝しました。それからは、彼女を支えることが僕の役割というか、運命だと感じるようになりました。彼女が抱える痛みや不安を理解し、無理をしない関係を築くことが大切だと考えたんです。それから半年後には結婚しました」

 

 

手術を考えた時期と夫婦の決断

奥さんが処女膜強靭症であることがわかった後、手術という選択肢は考えましたか?

 

「実は結婚前後に手術についても話し合いました。医師からも手術後の可能性について詳しく説明されたこともあって、僕たち夫婦は手術の可能性について真剣に考えました。しかし、手術をしても痛みが残る場合もあるようで、どうするかは非常に難しい決断でした。妻は、手術自体が大きな恐怖であると同時に、精神的な負担になることを強く感じていたんです」

 

それは非常に難しい決断ですね。最終的にどのように結論を出されたのでしょうか?

 

「僕たちは、お互いにとって何が最も重要かを考えました。無理に手術を受けることが、本当に必要なのか、それが彼女の心にどのような影響を与えるのかを慎重に話し合いました。僕たち夫婦はそもそも子どもが絶対に欲しいという考えもありませんでした。そして、最終的には妻の意思もあり手術を受けないことを選びました。たとえセックスがなくても、他の方法でお互いを支え合い、愛情を示すことができると信じたからです」

 

手術を受けないという決断をしたことで、何か変化がありましたか?

 

「手術を受けないと決めたことで、かえってお互いの絆が深まったように感じました。彼女が抱えている不安や恐怖を理解し、それを共有することで、二人の間に新たな信頼が生まれたんです。僕たちはセックス以外の部分で、お互いに幸せを感じられる関係を築いていくことに集中しました」

 

 

▶つづきの【後編】では、シンジさん夫婦が選んだ「関係」とは。セックスがもともとない生活というのは、どのようなものなのでしょうか? ふたりで始めた新しい挑戦についても伺いました。__▶▶▶▶▶

 

 

 

≪家庭関係研究所 山下あつおみさんの他の記事をチェック!≫

 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください