「家族を守るために、夫とする」、回数はレスではないけど、心はレス…【前編】
OTONA SALONE / 2024年9月13日 20時30分
ジェクスによる令和5年の調査によると、夫婦で1ヶ月以上性交渉がないセックスレスは約64%にのぼり、令和2年の約52%から増加しました※。
レス社会に突入した日本。「セックスレスの本音」では、なかなか語られることのない、レスに悩む女性の本音にアプローチします。
今回は夫のモラハラに苦しみながら、3人の子どもを守るために「セックスはするけど、心はレス」を貫くサクラさん(仮名)に話を伺いました。
【セックスレスの本音#3】前編
人生のどん底時代に、夫と出会い…
夫と付き合い始めたのは、私が26歳、夫が29歳のとき。飲み会で偶然再会したのがきっかけでした。当時の私は転職したばかり。失恋後で自分の価値がよくわからなくなっていました。実家の犬も病気になり、人生に疲れ切っていたんです。このまま結婚もせず、実家で家族と静かに暮らしていくんだろうな……と思っていたくらいでした。
だから、彼からアプローチされたときも、最初は「ごめんなさい、そういう気分じゃないんです」と断りました。でも、彼はあきらめずに何度も誘ってくれました。そして、彼が「結婚を前提に付き合うつもりがある」と真剣に言ってきたとき、私はようやく心を開きました。あのころの彼は今では考えられないくらい淡白で、デートの度にセックスをするわけではありませんでした。頻度は月に3~4回くらいでしたね。
半年ほど付き合ったあと、彼の親の強いあと押しもあり、「これでいいのかも」と27歳、彼が30歳のときに結婚しました。とくにドキドキするような恋愛ではなかったけど、安定感があって落ち着いた関係だったと思います。当時は十年後に彼がひょう変して、モラハラ野郎に成り下がるとは思いもしませんでした。
結婚、第1子の誕生。感じた違和感とは
結婚してからも夫は淡白なまま。子作りにも、夫婦の間のコミュニケーションにも積極的ではありません。セックスは変わらず月に3~4回はしていたと思います。私もそこまでセックスに積極的なタイプではなかったので、頻度に関しては不満はありませんでした。
30歳で第1子を出産。生活は急激に変わり、子育てに追われる日々が始まりました。育児と家事に追われる中で、次第に夫に違和感を感じることが増えたんです。
私は結婚のタイミングで会社を退職して、第1子の出産まではパート勤務。自己実現できたことがあまりなかったんですが、趣味で書いていた小説が、地元のコンクールで大賞を受賞。やっと私もうまくやれたと、うれしくてたまりませんでした。
でも、新聞社から取材が来て「旦那さんもコメントをどうぞ!」と振られた際に、夫は忘れもしない、信じられないひと言を言い放ちました。
家族を守るためのセックス、心はレス
取材の際、夫は「自分が好きなことをできていいなと思いました」と言い放ったんです。新聞社の人たちもあ然としていました。ほかに、新聞などでコラムが掲載されても、夫は「はいはい、よかったですね」と言うだけ。「有名人だもんね」とバカにされたこともありました。
小学校のPTAや読み聞かせに参加する私に、夫は「どうせお金にならないでしょ」と鼻で笑うばかり。まるで私の努力や成功には価値がないかのように感じられ、私の中で彼への愛情はどんどん薄れていきました。
彼からは気持ちが完全に離れていたので、セックスはまったくしたくありませんでした。でも、断るとめちゃくちゃ機嫌が悪くなるですよ。それは子どもたちにも伝わってしまうんです。“家族”という私のフィールドを踏みにじられてたまるか! それなら私が心をなくして、セックスをしてやる! ただの粘膜のすり合わせなら、それでもいい……そう言い聞かせて、月に1回の頻度は保っていました。行為に集中してたまるか! と、最中に夫のことを考えることは絶対になかったです。別の人のことを考えることもありました。
その後、流産を経て6年後、36歳で第2子を出産。夫は42歳で昇格し、同じタイミングで私が39歳のときに第3子を出産。まわりから見れば、幸せそのものだったと思います。でも本当の地獄は、このころから加速していきました。
▶▶続きの【後編】では、「第3子誕生、夫は昇進してラウンジ通いへ」
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※出典元:
<取材・文/綾部まと>
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