1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. カルチャー

「不倫で離婚するなら、証拠がすべて」シングルマザーには、借金まみれの夫から「養育費の確保」が絶対条件だった【不倫専門カウンセラーが教える、裁判で勝つ方法】

OTONA SALONE / 2024年10月9日 16時31分

北海道で不倫専門のカウンセラーをしている今井ひとみさんは、20歳の時に結婚して、21歳で第一子を出産。
幸せを実感する間もなく、夫の俊さん(仮名)の借金や不倫が原因で離婚しました。

ひとみさんは、「あるもの」を作って養育費を確保したのですが、その経験を通じて行政書士の資格を取得、不倫専門のカウンセラーになりました。

 

◀この記事の【前編】を読む◀ 『「不倫はしょせん、まやかし」0才児がいるのに、不倫相手の元に逃げた借金まみれの夫。「土日のスーパーに行くのが辛かった」残された妻の悲哀』 __◀◀◀◀◀

養育費を確保するため公正証書を作ってみた

shutterstock.com

俊さんは、多額の借金を持っていて、お金にだらしない人でした。離婚する時、なんとかしてまだ幼い子どもの養育費を確保しなくてはいけないと思って、一生懸命あれこれ調べたひとみさん。

 

「まだインターネットも普及していなかったので大変でした。それでも調べていたら、公正証書を作れば給与を差し押さえることができると知りました。すぐに公証役場に行って、公正証書を作りました。

俊さんの借金は、私の両親がいったん肩代わりして、全て返済しましたが、そこからまた借金したので、両親が立て替えた分は返して欲しいということも公正証書に盛り込みました。

離婚後、彼は民事再生(※)したのですが、公正証書を作っておいたので、債権者の名前の中に私の名前もありました。養育費や両親からの借金は、多少目減りしましたが請求することができました。

案の定、俊さんは養育費を払ってくれなかったので、強制執行をかける一歩手前まで行きました。ですが、裁判所から通知が行き、払わせることができたんです。
お金にだらしない人は、裁判所から通知が届いてやっと『養育費って払わないといけないんだ』と気づくんです。月々1万5千円でしたが、当時の私には大きなお金だったので助かりました。」

 

※「民事再生手続き」編集部注:債務者(借りた側)が経済的に困窮し、債権者(貸した側)の同意を得て、事業や生活を再生させるための法的手続きのこと。借金の一部を減免できたり、原則最大10年の弁済猶予を受けたり、借金を縮小したかたちで再建を図れるもの。

 

ひとみさんは、養育費の未払いを防ぐために公正証書を作っておくことは非常に大事だと言います。

「養育費の未払いで困っている人も多いと思いますが、払ってもらえる人との違いは、公正証書があるかないかです。
元夫もそうでしたが、さすがに半年に一回転職されたらどこに勤めているのか探すのは難しいです。裁判所が探してくれるわけではありません。でも、転職していなければ給与を差し押さえることもできます。そのためには公正証書が必要です。
私は、公正証書を作ったことで救われたので、その経験から行政書士の資格を取ろうと思いました。

 

 

行政書士の資格を取得

離婚後にシンママとしてあくせくしている時は、勉強する時間が取れなかったひとみさんですが、その後、今の夫と再婚して妊娠・出産。育休中に通信教育で行政書士の資格を取ったそうです。

「まとまった休みが取れるのは育休中しかないので、次の年はないなと思いました。免許取得後はすぐに開業しました。
行政書士はどこかの事務所に入って勉強するのではなく、最初は会社員と兼業する人が多いのではないでしょうか。それ一本で食べていくのは難しいと思います。

行政書士はいろんなことができますが、分野ごとに勉強していたらキリがありません。私は、専門性を武器にしたいと思って、離婚の経験を活かせる不倫カウンセラーになりました。離婚の業務は幅広いので片手間ではできませんが、やりがいはあります。今は、兼業していた仕事も辞め、行政書士と不倫カウンセラーしかやっていません。」

 

不倫の法的に有効な証拠を押さえる秘訣

shutterstock.com

行政書士の資格を取得し、不倫カウンセラーとして活躍しているひとみさんが、慰謝料や養育費をもらうために必要な証拠を押さえる方法を教えてくれました。

 

妻は、「夫が不倫をしているのではないか」という疑念を持つと、すぐに問い詰めたくなりますが、ひとみさんはそれはやめておいた方がいいと言います。

 

「女性は、夫が浮気しているんじゃないかって、なんとなく分かるじゃないですか。
例えば、夫のカバンの中からコンドームを見つけたら、すぐに問い詰めたくなる気持ちも分かります。でも、それは法的には不貞行為の証拠にはなりません。

心配になって問い詰めて、その挙句警戒されて、不倫の証拠がつかめずに泣き寝入りしたという話をしょっちゅう聞きます。その状態で相談に来られても、男性のほうは警戒して“尻尾”を出さないので、どうしようもありません。

不倫は証拠が全てです。カバンの中からコンドームが出てきたら、妻は浮気を確信します。
妻としてそれは十分な証拠です。財布からラブホテルのカードが出てきたとかラブホテルの待合の番号札の紙が出てきたら、9割がたクロだと思って疑うでしょう。
でも、どれだけクロだと思っても、それは法的な証拠にはなりません。本当に大事なことなので、まずはここを理解してください。」

 

では、法的に有効な証拠とはどんなものなのでしょう。

「ラブホテルに出入りしている写真は法的に有効なので、探偵に撮ってもらうといいでしょう。
最近、卑猥な画像をLINEなどで送り合うなど人もいるのですが、その場合は、LINEに『明日、ホテル行くの楽しみ』とか、終わった後に、『今日も〇〇くん、すごく良かったわ』と書いてあります。そのスクリーンショットも証拠になります。ラブホテルを待ち合わせ場所に指定している場合、そのやりとりのスクリーンショットも有効です。

ラブホテルというところがポイントで、シティホテルは証拠になりません。また、相手の家に一晩泊まったというのも証拠になりません。『会社の後輩が熱を出したので、ジュースとか持って行って一晩看病しただけだ』と言われたら、それで通ってしまいます。

法的に有効な証拠は、不貞行為の証拠なので、必ず『性交渉』と関連づいていないといけません。例えば、相手の家に出入りした時に、駐車場に停めた車の中で抱き合ってキスをしている写真があるならそれも証拠として使えます。その後、一泊泊まったとなると不貞行為があったことが推定されますが、その判断はすごく難しいところになります。」

 

泥試合になる前に、まずは専門家に相談

「私が伝えたいのは、自分一人で判断して、一人でカッとなって夫を問い詰めることは絶対にしないでほしいということです。
弁護士や私のような不倫専門のカウンセラーに一旦相談してください。不倫問題の解決には“作戦”が命なので、きちんと戦略を立ててから挑みます。感情だけで突っ込むと失敗します。冷静になって作戦を立ててから行動に移しましょう。

なかには、夫の携帯電話を使って相手の女性にぱっと連絡をする人がいますが、そんなことをしても大抵ごまかされます。
『〇〇さんと会っていたけど、性的な関係はありません』と言われたら、どうしようもないんです。それを覆すことはできません。
コンドームがカバンに入っていたり大人のおもちゃが入っていたりしても、自白させるのは難しいです。『嫁に見つからないように会社の後輩の物を預かっていた。俺の物じゃない』と言われたら、それを嘘だと証明する証拠がありません。」

自白させるのもなかなか難しそうですね。

 

「夫の自白を取るというのと裁判で勝つための証拠を押さえるのは別の話ですが、自白を取るにも確たる証拠を突きつけるしかありません。
LINEのやり取りをずっと密かに見ていて、証拠のスクリーンショットを押さえた上で、『あなたは何月何日の何時、この日は確か出張に行くと言っていたけど、本当に出張だったんですか』とか、『飲み会って言っていたけど、その日って本当は飲み会はなかったよね。私全部知っていますけど、答えてくれませんか。証拠も持っています』と言って、自白を引き出します。
私たちのような専門でやっている人はそういうテクニックを持っていますので、相談してください。いきなり追及しても失敗するので、作戦を立てることが大事です。」

 

今は、スマホもFace IDになっているので、証拠の画像のスクリーンショットを撮れないのでは。

「男性はスマホだけ守れば大丈夫だと思っていることが多いのですが、同期されているアップルウォッチやipadを見て、証拠写真を撮影したというケースは結構あります。
撮影を成功させるには、ガードを固められないように泳がせないといけません。『こいつ、疑っているな』と思われないよう、全然疑っていませんよという態度を取りながら証拠を集めます。」

 

 探偵はピンポイントで雇う

shutterstock.com

ラブホテルなどの密会現場の写真ですが、探偵を雇って撮影するのでしょうか。

「そうですね。でも、お金がないと探偵を雇うのは難しいので、毎日依頼するのではなく、ピンポイントでお願いしたらいいでしょう。
例えば、『なんか最近しんどいから、子どもを連れて実家に帰省するわ』と言って、その日に探偵を雇います。男性にとってその日は、彼女に会えるチャンスです。大抵の場合、この方法で撮影できます。お盆休みとか年末年始の長期休暇の時など、この日は怪しいなという日はだいたい分かります。

女性は不倫を疑うと『私がいないと女と会うのではないか』、という恐怖心に駆られます。ベッタリ張り付いて監視しようとするので、夫から離れられなくなることがよくあります。でも、あえて夫から離れて泳がせることが証拠を確保する近道です。」

 

ひとみさんは、不倫は絶対にバレると言います。

「浮気を疑って私のもとへ相談に来られる皆さんは、ものすごい執念ですよ。だから、不倫はバレるんです。
不倫している二人は、次いつ会えるのかと浮かれている状態。そこへ、『よし、いまだ!』と攻撃をかけるんです。妻は、『絶対に証拠をつかんでやる』と、朝から晩までそのことばかり考えているのですから、どちらが勝つかと言えば、勝敗は明白です。」

 

 

ひとみさんの戦略、いかがでしたか。サレ妻の皆さんは、浮気されているのではないかと悩んだ経験があると思いますが、悶々と悩んだりアクションを起こしたりする前に、プロに相談してみるのもいいですね。もちろん、別れないという選択肢もありますし、まずは冷静になることが不倫問題解決の第一歩です。

 

 

今回お話いただいた今井ひとみさんの事務所はこちらです。

【夫婦問題専門行政書士・ひとみ行政書士事務所】

 

 

 

≪ 渡辺陽さんの他の記事をチェック!≫

 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください