「相手のコートのポケットに自分の手をそっと差し入れて、一緒に街中を歩きしたい」と妄想するアラフォー元TBSアナが「恋愛で一番ワクワクする瞬間」は意外にも…
OTONA SALONE / 2024年12月22日 14時1分
アンヌ遙香さんが愛して止まない「映画」をフックに“今思うこと”を語る本連載。【前編】に続く【後編】です。
<<【前編】突如イケメンで大金持ちが現れたら…「独身!?」と色めきたつのはいつの時代も同じ?アラフォー元TBSアナが「無性に恋したくなる」ときに思い出すものとは?
そして、当時は重要な婚活の場でもあった舞踏会で、話題のビングリーとその友人であるダーシーにエリザベスは出会います。
はい皆さん、このダーシー(マシュー・マクファディン)が大変です。
いつもムスッとしていて、喜んでるんだか楽しんでるんだか恥ずかしがってるんだか怒ってるんだかよくわからないのです。ただ、かなりお金持ち!(当時のイギリスではかなり重要なポイント。)そしてなかなかのハンサム。
今思えばですが、ダーシーは初めからもうすでにエリザベスに一目惚れをしています。
そのくせに、男同士になった途端、エリザベスのことを「ん〜まぁまぁ美人だけど、惹かれるものはないね。」なんて強気発言をしてしまう。その発言を影でエリザベス本人が聞いていたのだから大変。
「はあ〜?!あんたに好かれる筋合いなんてないし!」なんてムッとしながらも、なぜかダーシーが気になって仕方ない…。
この流れって…元祖ラブコメの流れですよね…。
あんなやつ大嫌い!!と言いながら実は惹かれていくと言う流れ、日本のわかりやすい少女漫画的な展開ですが、これがジェーンオースティン描く18世紀のイギリスの田園地帯を舞台に描かれるのだから、それがもう最高なのです。
豚さんやアヒルちゃんがお庭を自由に行き交う長閑な中流家庭の光景の次は、大金持ちであるビングリーやダーシーの邸宅の豪華絢爛たる調度品たち。
とにかく、美しくないものはこの映画の中には登場しない、と言うくらいの素晴らしい映像と音楽。BGM代わりに流しておくこともお勧めできるほどです。
エリザベスからダーシーに向けての気持ちの変化と言うのは、実は私たち視聴者の気持ちともリンクしていきます。つまり、エリザベスがダーシーを好きになるに従い、私たちもどんどんダーシーのことを好きになっていく仕組みになっているのです。
私が悶絶したワンシーンをご紹介します。
いつも眉間にしわを寄せていて、一体何を考えているんだかわからないダーシー。
しかもエリザベスの姉とビングリーがかなり良い雰囲気だったのに、ダーシーが余計な一言を言ったせいで、2人の仲が引き裂かれてしまったかのような状態に持ち込まれたことをエリザベスは知り激怒。
「もうダーシーなんて知らない!!」なんて言う気持ちになっていた矢先、本当にたまたま旅行先でダーシーの邸宅にお邪魔をすることに。そこには不在のはずのダーシーが!!
しかも、いつもはしかめっつらのダーシーが、妹とともにニコニコと穏やかに会話をしているところをエリザベス及び私たちは初めて目の当たりにします。
皆さん!!初めてダーシーの口角が上がる瞬間がもう〜!たまらなくて!!何このギャップ!!
しかも、あははって声にだすんです!しかも笑うと口の形が美しい逆三角形に!!
え?!この人こういう顔して笑うんだ?!というドギマギ感が、エリザベスの中のみならず、私たちの中にも生まれます。
ここからはもうどんどん、
「エリザベス!ダーシーに行け!!結婚するんだ!」と言う親戚のおばさん状態で応援隊となり、私は興奮状態でエンディングまで行くのでした。
そして1番最後のシーン…朝日が昇り、オレンジ色の光を受ける2人が結婚を約束するシーン…本当にもう最高すぎて…。
実は私にとってキュンキュンシーンはこれらだけではなく、この『プライドと偏見』の中にはキュンキュンポイントが多数ちりばめられているのです。ちょっと指と指が触れただけで、思わず意識して手がこわばってしまうところとか…。
私の勝手なイメージですが、昨今の恋愛ものはとにかく展開が早い。
あっという間にキスをして…みたいな感じですが、この映画は最後の最後のキスにたどり着くまでの細やかな会話や、気持ちのすれ違いがこれでもかと言うくらいにミルフィーユのような層状になって私たちにゆっくりとゆっくりと提供されていきます。
時折、「なんでそんなまどろっこしい会話してるの?!」
なんて少しイライラしてしまう時もあるかもしれませんが、それもいわゆる恋の楽しさ。思い通りに行かないときがあるから、楽しい!!
アラフォーになって思いますが、やはり恋愛の醍醐味というのは、「相手は私のことをどう思っているんだろう?そして私はこのまま相手のことを好きになってしまっていいんだろうか…」みたいな時期が実は一番ワクワクするなんて思ったりします。
素敵すぎる恋の始まりの季節。『プライドと偏見』はとにかく私にとっての恋がしたくなる映画。みなさんとダーシーについてとことん語り明かしたいわ〜!!
Profile
元TBSアナウンサー(小林悠名義)1985年、北海道生まれ。お茶の水女子大学大学院ジェンダー日本美術史修士。2010年、TBSに入社。情報番組『朝ズバッ!』、『報道特集』、『たまむすび』等担当。2016年退社後、現在は故郷札幌を拠点に、MC、TVコメンテーター、タレントとして活動中。文筆業にも力を入れている。ポッドキャスト/YouTube『アンヌ遙香の喫茶ナタリー』を配信中。仏像と犬を愛す。
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