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お育ちがバレる!年末年始のマナーや習わし。「お年玉をあげるとき、お札の入れ方は?」「鏡餅はいつ飾るのが正解?」(後編)

OTONA SALONE / 2024年12月28日 11時16分

今年も残り数日となり、いよいよ新年を迎える時期です。正月飾りや正月に食べるおせちなどには、縁起が良いものがたくさんあります。新年のスタートになるお正月だからこそ、特別な意味や願いについて(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生にお聞きしました。

 

【 気品を身につけるシンプルな教え#107年始の縁起物や習わし編 】

 

◀この記事の【前編】を読む◀「お正月に見ると縁起がいいものとは?」「鏡餅は何日に飾るのが正解かご存じ?」__◀◀◀◀◀

 

▶お年玉はお金をどう入れるのが正解?

お年玉にもマナーがあります。ポチ袋にどうお金を入れるのが正解?

 正月にいただくお年玉は子どもの楽しみですが、かつては新年に年神様を迎えるために供えられていた鏡餅のことだったそうです。鏡餅は、年神様の御魂が宿る依り代としてと考えられており、その生命力のおすそ分けを皆でいただき、新しい一年の力を受け取ったのがお年玉のはじまりです。

 

ポチ袋にお札を入れる際は、表(肖像画があるほう)を内側にして左、右の順で三分の一に折り、開いたときに表が正面になるように入れます。硬貨は日付があるほうが裏なので、表を正面にして入れます。

 

▶お育ちがいい人は知っている「おせち料理」の意味

正月の縁起物「おせち料理」はそれぞれに意味がある

おせち料理とは、もともとは年神様にお供えする食べ物のことです。長寿や繁栄、多幸を願って重箱に詰められますが、以下の縁起物を知っておくと、席でも話題にあげられますね。

 

・たたきごぼう:ごぼうは「地中に深く根を張る」ということから縁起を担がれてきた食材です。

・伊達巻き:大切に扱う「巻物に似た形」から「知識が増える」という願いが込められています。伊達とは洒落物という意味です。

・栗きんとん:きんとんは金団と書き、「黄金にたとえられて豊かな一年であるように」という願いが込められています。

・昆布巻き:「喜ぶ」にかけて、正月飾りにも使われています。

・紅白かまぼこ:紅は魔除け、白は清浄を意味し、神饌の赤米と白米を模しているともいわれています。

・紅白なます:「お祝いの水引をかたどった」ものとされています。

・鯛:尾頭付きの焼いた鯛のことで、「恵比須様が釣り上げ、めでたいに通じること」から縁起物とされています。

・ぶり:イナダ、ワラサと名前が変わることから「出世魚」とされています。

・えび:腰を曲げているように見える姿から、「長寿祈願」が込められています。

・くわい:上から大きな芽が出ることから、めでたい縁起物とされています。

・菊花かぶ:かぶを菊の花に見立てた酢の物で、「菊は邪気を祓い、寿命を延ばす」といわれています。

・れんこん:「穴が開いている」ことから、「将来の見通しが開ける」といわれています。

・里芋:子芋がたくさんつくことから「子宝、子孫繁栄の願い」が込められています。

 

▶さらに、おせち料理になくてはならない3つとは

おせち料理の「三つ肴」黒豆・数の子・田作りにはどんな意味が

「祝い肴三種」や「三つ肴」といわれ、おせち料理にはなくてはならないものは「黒豆」・「数の子」・「田作り」です。それぞれに意味やいわれがあり、縁起物とされています。

まず、黒豆家族が1年間「まめ」に働けるようにとの意味が込められ、黒は邪気を払って不老長寿をもたらすとされます。

 

ニシンの卵である数の子は子宝に恵まれ、子孫繁栄の願いが込められています。またニシンには語呂あわせで、「二親健在」という意味合いもあります。

 

田作りは地域によって「ごまめ」とも呼ばれますが、田作りとは、田植えの際肥料として使われていた片口イワシが由来ともいわれ、よい米が取れるようにとの願いが込められています。

 

おせち料理を重箱に詰めるのにも意味があります

 

重箱に詰めたおせち料理を、当たり前にいただく方もいらっしゃるかもしれません。しかし、おせち料理は縁起物なので、「福が重なる」「めでたさが重なる」という意味を込めて重箱に詰めて食べる習慣ができたことも覚えておきましょう。

 

▶いい1年になる!「お正月の過ごし方」を知っておいて

日本文化の意味を知り、大切に思う気持ちが重要です

お正月は年神様をお迎えすることで、新しい年の穀物の実りをもたらされ、人々に命を与え、先祖の霊がいつも私たちを見守ってくれていると考えられてきました。

つまり、お正月とは、先祖とともに新しい年を迎える日であり、すべてのものが新しくなる大切な日。家族が幸せに健康に暮らせるように皆で祈念する日でもあります。

現在の状況では、お正月に家族がそろうことが難しい方もいらっしゃると思いますが、離れていても、家族の幸せや健康を願うという気持ちは通じることと思います。日本文化の意味を知り、大切に思う気持ちが重要です。どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

 

 

≪エディター・ライター/(一社)日本プロトコール&マナーズ協会理事 高谷治美さんの他の記事をチェック!≫

 

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