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「高齢者の物忘れ」は訂正してあげるべき? 認知症が疑われるときの接し方

PHPオンライン衆知 / 2024年8月27日 11時50分

おばあと孫のボケ・ つっこみ介護日記

高齢の家族の物忘れや性格の変化に気づき、心配している方は多いのではないでしょうか。介護のプロに話を聞くと、家族が認知症を疑っても、病院で診断されないケースがあるそうです。本稿では『PHPくらしラク~る♪』より、認知症が疑われる家族との接し方についてご紹介します。

※本稿は、『PHPくらしラク~る♪』2024年9月号より、一部を抜粋編集したものです。

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おばあ:松原文子(90歳)
1934年生まれ。大工の棟梁の夫と若い衆、子や孫に料理を作り続けてきた。近年パーキンソン病を発症し、孫の手助けが必要に。料理や介護に奮闘する孫に感謝しつつも、感想は率直で手厳しい。

孫:大迫知信(40歳)
脱サラ後、おばあが作るちょっと変わった料理に支えられ、念願だった物書きに転身。著書『おばあめし』(清流出版)を出版。おばあが台所に立てなくなってからは、自らが作る"まごめし"を出している。
・ブログ「おばあめし」 https://obaameshi.com/
・Instagram https://www.instagram.com/obaameshi/

 

僕の名前、まちがってるで、おばあ!

おばあと孫のボケ・ つっこみ介護日記1

おばあと孫のボケ・ つっこみ介護日記2

【介護のプロに聞いてみた】

――家族が認知症を疑っても、病院で診断されないことはよくあるのでしょうか?

それがけっこうあるんですよ。うちの施設でも、認知症と診断されていない方が、自分の部屋がわからなくなったり、話の辻褄が合わなかったりすることも。穏やかだった方が怒りっぽくなることもありますね。どれも認知症の症状のようですが、本当に病気なのかどうかは医師の診察を受けるしかありません。

その結果、文子さんのように"年相応"ということもありますし、別の病気が隠れていることもあります。家族が認知症と思っていたらうつ病と診断され、怒りっぽくなった性格が薬で改善した方もおられます。認知症の一歩手前の軽度認知障害の場合は改善できるので、心配なら早めに受診することがおすすめです。

――祖母にまちがったことを言われたとき、修正したほうがいいのでしょうか?

私も97歳の母に「さっきと言うてること違うやん!」と言いたくなることもあります。でも強く否定しないでくださいね。本人は"それが正しい"と思っているので、ぶつかってしまいます。認知症の方ならなおさらです。

名前がまちがっていても「そうやったかなあ」とやんわりと返すのがいいですね。そして後から「本当は〇〇と違うかな」と伝えてみてください。簡単ではないですが、"寄り添う"気持ちで接してくださいね。

――おばあに寄り添って、これからも見守っていきます!

おばあと孫のボケ・ つっこみ介護日記3

協力:一由麻里
おばあと孫が暮らす大阪・四條畷市で90年続く福祉の会社、畷ケアサービス(ちよの里)を営む3代目。介護の問題に直面するおばあの孫の相談に乗っている。

マンガ:いしづかちなつ
京都芸術大学マンガ学科卒業。認知症をわずらった祖父の介護にあたった6年間をマンガにした同大学の卒業制作『ころがる毎日』で優秀賞を受賞。

 

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