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犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】

NEWSポストセブン / 2024年4月23日 7時13分

国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん

『「女ヤクザ」とよばれて──ヤクザも恐れた「悪魔の子」一代記』(西村まこ著)が、清談社Publicoから発売された。ヤクザ関連の著作も多い社会学者の廣末登氏が本の構成や監修等に携わった。西村氏の執筆は、廣末氏との対話を通して過去の記憶を呼び起こしながら進められたが、その内容は長年ヤクザ取材をしてきた廣末氏でも驚くような「“陰湿”な女性特有の“悪”が際立っていた」という。それもそのはず、西村氏は国が認めた日本の裏社会史上初めての“女ヤクザ”なのだ。

 西村氏自身は“極悪な過去”を思い出し、体調を崩したほどだった。そんな彼女がなぜ、元ヤクザの更生支援や地域の清掃といった慈善活動に勤しむようになったのか。廣末氏が特に印象に残った西村氏が血気盛んな20代の頃のエピソードを紹介する。【前後編の前編】

──「まこ」というお名前は、本名では無いと聞きましたが。

 はい。名古屋市内の中学校に通っていた頃に付いたあだ名が「まこ」でした。私は、現在「西村まこ」と名乗っていますが、本名は和代です。まこの意味は何かというと、悪魔の子──悪魔の「ま」と子の「こ」を取って、「まこ」となったのです。

 自分で言うのもなんですが、中学時代から私の所業はエグイものでした。たとえば、不良を気取りたいけれど不良になれない中途半端な同級生がいました。彼女にしたイタズラは「やりすぎたな」という反省とともに鮮明に記憶に残っています。

──まこさんが「やりすぎた」というイタズラは気になりますね。

 焼きそばパンがありますよね。パンに詰めてある焼きそばを、半分掻き出して、その空いたところに犬の糞を詰めます。

 糞を包み紙で隠して、その同級生に「あんた、お腹減ってない。これ食べたい?」と言うと、答えはもちろん「イエス」です。「じゃあ、一気に行くよ。はい、口開けて」と言い、その口の中に細長い焼きそばパンを突っ込みます。その、焼きそばがサンドされている部分を超えて、犬の糞サンドの部分まで。

 すぐに同級生は、泣き出しました。いま考えたら、かなり陰湿なイジメをしていたと、反省しきりです。

──その後、男子とも喧嘩上等というスタイルで付き合い、紆余曲折を経てヤクザになりました。どのような経緯で当時の親分と盃を交わしたのでしょうか。

 鑑別所で一緒だったアヤという女の子とシャバで再会して親しくなりました。この子の旦那が宮野といい、住吉会傘下の杉野組々員でした。不良あるあるなのですが、アヤの妹が女同士の喧嘩に巻き込まれ、電話で応援を求められたので助けに行きました。

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