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自転車「逆走」が招く重大事故 ドライバーには「一時停止無視のママチャリ」も恐怖

NEWSポストセブン / 2024年6月16日 16時15分

「群馬の話ね。かわいそうな事故だけど、自転車乗ってる16歳の女の子なんて殺しちゃったらこっちも人生狂っちゃうよ。過失割合も不利だし、どんなに自転車が悪くてもむしろこちらの人生がおかしくなる。でも、そんな自転車がたくさん走ってる」

 そうした中でもこの国の物流のために尽くしてくれているプロドライバーには敬意しかないが、2026年までに青切符の対象にされてしまうほど目に余る違反自転車の日常、どうにかならないものか。

 直近も筆者は信号無視の折りたたみ自転車、歩道を並列で走る高校生の集団、前と後ろにお子さんを乗せて激走するお母さんの電動自転車(幼児2人同乗用自転車)と、まるで揃えたかのような違反のオンパレードを目撃しているが、正直すべてこの国の「日常」である。「努力義務」のヘルメットも仕事の人とごく一部の趣味で走るレース仕様の人くらいか。自転車のヘルメット着用、警視庁調べ(2023年)でも10%に満たない。

 トラックドライバーと話の間にもスマホを見ながらママチャリで走る若者、コンビニの敷地に入ってきたので青切符導入について話を聞いてみる。

「何お前、誰?」

 そう言ってそのまま店に入ってしまった。トラックのある場所に戻るとドライバー氏は苦笑い。

「無理無理。やんちゃそうだし、逆ギレされるだけだよ、たかが自転車でうるせーって思ってる」

 逆走、一時停止違反、信号無視、スマホのながら運転――すべて道路交通法違反だが、どれも「たかが自転車」でこの国は事実上、見逃してきた。お目こぼし、とでも言おうか。自転車には免許がないので交通反則通告制度が適用されない。仕方なく、警察はあまりにひどい場合に限りいきなりの「赤切符」で対応してきたがそれも現実的ではなかった。

 交通事故における自転車が関与した割合(自転車関与率)は警視庁によれば2018年の36.1%から毎年増加し2023年には46.3%。筆者の感覚でも都内はとくにひどい。都心の繁華街などはごく一部のちゃんとした人というレアケースを除けば自転車乗りのほとんどがめちゃくちゃ、と言ってもいい。

「うるさいこと言うなって逆ギレされるからね、反則金で少しでも減るといいけど」

 そうして2026年までに道路交通法改正案で青切符が切られることが決まった。5月29日の都内117カ所での大規模な自転車一斉取り締まりは拙筆『「青切符」導入決定で自転車取締りが強化 歓迎の声がある一方で「ママチャリで車道は怖い」』に書いたが、車が偉そうに、自転車を下に見ているとかそういうお気持ちの話でなく単純に「交通違反」そして「大変危険である」という話である。

よろけて接触したママチャリの女性がこちらをスマホで撮影

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