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【私の推しメン対談・藤あや子✕野口五郎】明かされる1970年代アイドルの裏側 「一度、百恵さんにアドバイスをしたことがあります」

NEWSポストセブン / 2024年7月4日 6時58分

藤:知りませんでした……。でもそうやって、スターとアイドルの間に立って鍛えられたからこそ、ほかのアイドルとは、表現力や歌唱力が違うんですね。五郎さんの歌を聴いていると、歌詞が沁みて、まるで映画を見ているように引き込まれますから……。だから五郎さんはアイドルと呼ばれた時代から、スターだったと私は思います。

野口:ありがとう(笑い)。当時デビューしたアイドルたちもすごかったんだよ。オーラが違う。『スタ誕』のオーディションは、実はぼくも現場でよく見せてもらっていて、桜田淳子ちゃんなんて、オーディション会場で大勢いるアイドルの卵たちの中でもひと際目立っていた。ぼくが「あの子はなんか違うね。売れそう」と言ったらその通りになった(笑い)。

『横須賀ストーリー』で山口百恵にアドバイス

藤:すごいお話ですね。当時の私は、『明星』や『平凡』などの雑誌をよく読んでいましたが、“新御三家”の皆さんは、森昌子さん、桜田淳子さん、山口百恵さんら“花の中三トリオ”とよく共演していましたよね。とても仲よさそうで……。結構交流があったんですか?

野口:いや実はね、アイドル同士の交流はほとんどなかったの。特に女性アイドルとは、お互いに忙しすぎてしゃべった記憶がない。雑誌には対談記事も載るけれど、あれも常に同行していた記者たちが、ぼくたちの言葉を集めて記事にまとめていたんだと思います。

藤:そうなんですね。意外。

野口:でも一度、百恵さんにアドバイスをしたことがあります。百恵さんのジャケット写真を撮影していた写真家の林秀次郎さんから、「彼女のコンサートの内容を見てほしい」と言われ、お話しする機会をいただいたんです。

藤:どんなアドバイスをされたのですか。

野口:歌い方を提案しました。『横須賀ストーリー』(1976年)の歌い出し、「♪これっきりですか」の「ですか」の部分は、「ですゥか」となりがちだけど、ウを発音すると汚く聞こえるから、「ですか」とした方がいいと──。

藤:たしかに! 私も以前、この歌をカバーさせていただいたことがあるんですが、あの部分、難しいんですよ。

野口:聞こえ方を意識するのが大切だと思うんです。「がぎぐげご」もダメ。「んがぁ、んぎぃ、んぐぅ、んげぇ、んごぉ」という具合に鼻濁音で発するようにもアドバイスしました。実は後日談があって、百恵さんの息子さんの三浦祐太朗くん(40才)にお会いしたとき、彼も「がぎぐげご」にこだわった歌い方をしていて、「母から教わりました」って……。それを百恵さんに教えたのはぼくだよって、うれしくなりましたね。

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