【竹原慎二のライバル】レフェリーに転向した元日本チャンピオンが明かす「選手の安全を守る最後の砦」ボクシング審判員の知られざる日常
NEWSポストセブン / 2024年7月2日 11時15分
審判員になるには所属ジムなどの推薦が必要となる。定員は決まっていないが、全国にいる約60人の公認審判員に欠員が出ないと補充されず、ボクシングの審判員としてふさわしい人格と知識を持った者がJBCから認定を受ける。
狭き門にもかかわらず、その報酬は驚くほど少額だ。それにはボクシングの試合が独特のシステムで行なわれることも関係している。審判員の報酬は興行を主催するプロモーターが用意する公式戦認定料の中から支払われる。プロモーターの意向に沿った不公平な判定を抑止するために、審判のギャランティーを少額に設定しているともいわれる。
後楽園ホールでのノンタイトルマッチであれば、日当は1万円程度。1日で何試合審判を務めても同額だ。世界戦は団体ごとに違いはあるものの、前日計量の立ち会いなど拘束が複数日になることもあって、約1200ドル(約17万円)が支払われるという。
審判員として生計を立てることができないため、“本業”を持っている審判員が大半だ。マーチンも普段は会社員として運送会社に勤務している。平日は仕事を休めないので、主に土日・祝日の試合で審判員を務める。
「月に4回のペースですね。オファーがあれば全国どこでも行きます。実はレフェリーもジャッジもギャラは同じ。まぁ、どちらにしても安いですよ(苦笑)」
「レフェリーはフットワークが命です」
服装は「蝶ネクタイに白シャツ」と規定されている。ネクタイは自前で用意するが、白シャツは支給される。試合会場には白シャツを必ず2枚持っていくという。
「出血を伴うことが多い競技ですから、レフェリーをやると選手の血がシャツに飛んでくる。1日に8試合あればレフェリーを2試合務めるので、着替えのシャツは必須なんです」
レフェリーの運動量は凄い。世界戦ともなれば3分×12ラウンドを選手とともに18〜24フィート四方のリング上を動き回る。健康管理も大変だ。
「毎朝ウォーキングをして、休みの日にはランニングをしています。レフェリーはフットワークが命です。
あとは動体視力。研修ではボクシングの練習で使うパンチングボールを使ったりしますが、時間があれば遠くを眺め、走っている車のナンバーを見るのもトレーニングのひとつです。懸垂も毎日やっている。会社に手作りの鉄棒があって、時間があればぶら下がります。運動量と判断力を落とさない努力を続けています」
60歳を過ぎたマーチンには過酷にも思えるが、「実は60歳を超えた今がレフェリーとしてのピークだと思う」と語る。
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