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【独白5時間】超老老介護の果てに、長年寄り添った妻・節子さんを殺害した吉田友貞さん(80)が涙ながらに語った“幸せだった日々”「それなりに女も酒も…」華やかなシングルライフの果てに50歳で結婚「花が好きだった妻とお互い信頼しあっていた」

NEWSポストセブン / 2024年7月29日 16時55分

 1991年に同棲を始めて、1994年に籍を入れました。50歳の頃ですね。籍を入れずに一緒に住んでいたら、お袋に怒られましてね。節子に相談したら、彼女は離婚しているし、子供もいるので、あまり乗り気じゃなかったみたい。

 付き合っている時に節子が子宮頸がんをやってるんですよ。入院して、手術もして結構大変でした。5か月ぐらい入院したのかな、そのフォローもしました。そのこともあってね、節子に言われたのはね、お礼で結婚してるようなもんだからって。お互い素直じゃねえからね(笑)」

 結婚後、吉田さんは転職して寿司屋の店長をやり、節子さんはスナックでチーママとして働き、本格的な共同生活を始めた。2人はなかなか休みが合わない上に、節子さんは趣味の社交ダンスにも時間を割いており、2人で過ごす時間はそう多くはなかったという。そんな中で吉田さんが大切にしている思い出が旅行だという。

「あんまり旅行も行ってないんですよ。3回ぐらいかな。節子が退院した直後に一緒に行ったのは箱根です。急にとったもんだから、リザーブだけで3万円ぐらい取られたのかな。食事も何もついてないわけだから高いなと思ってたね。定番だけど大涌谷に行った。ケーブルカーにも乗ったかな。黒い温泉卵を食べてね。

 伊豆の堂ヶ島にも行ったね。50歳前後の時かな。船に乗ったり、温泉に行ったりしてね。『らんの里』という植物園に行ったね。節子は花が好きだったからね。後に目が悪くなってもね、通っていた整形外科に行く途中の花屋に寄って、毎週のように買ってきていたね」

 昔を懐かしみながら、時折笑みも見せて取材に応える吉田さん。50歳で結婚した理由について尋ねると、こう答えた。

「40~50歳になると可愛いとか、愛してるとかじゃないんだよね。もちろん可愛いとかが全くなかったわけではないんだろうけど。なんていうのかな、縁を感じたというか、お互い信頼しあっていたというのが大きかったと思うな。家計とか家事とか家のことは節子に全部任せっきりだったし……。節子は僕を甘えさせてくれていた」

 そんな節子さんをなぜ吉田さんは自らの手で殺めたのか。節子さんの視力が失われ、認知症が進んだことで生活は一変する。

(第2回に続く)

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