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山内マリコさん、『マリリン・トールド・ミー』についてインタビュー「今回初めてフェミニズムについてストレートに書きました」

NEWSポストセブン / 2024年8月1日 7時15分

 20代で小説の新人賞を受賞したとき、これから何が書きたいか編集者から聞かれた山内さんは「女の子どうしの友情」と答えたそうだ。それは少女小説で書くことで、大人の女性作家は恋愛小説を書いてください、と編集者に言われて衝撃を受けた経験がある。

「自分の書きたいものって何だろうって考えているときに、上野千鶴子さんの『女ぎらい』を連載で読んで、頭を殴られるというか0.01ぐらいだった視力が2.0まで回復する感じがして、いきなり世界の見え方が変わりました。書きたいと思っていた『女の子どうしの友情』だって立派なフェミニズムだったんだとわかったのが30歳のときで、それが作家のスタート地点です。

 そこから現在まで、フェミニズムを物語の中に溶け込ませるようにしてずっと小説を書いてきましたが、今回はマリリンをよく知らない大学生の女の子がマリリンを研究するという設定なので、踏み込んで、フェミニズムについてストレートにわかる内容になっています。この本を読んでマリリン・モンローの印象が変わったという感想を聞くこともあって、書いてよかったなと思います」

【プロフィール】
山内マリコ(やまうち・まりこ)/1980年富山県生まれ。2008年に「女による女のためのR—18文学賞」読者賞を受賞。2012年、受賞作を含む連作短編集『ここは退屈迎えに来て』でデビュー。そのほか『アズミ・ハルコは行方不明』『あのこは貴族』『選んだ孤独はよい孤独』『一心同体だった』『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』などの小説や、『買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて』『山内マリコの美術館は一人で行く派展』『結婚とわたし』などのエッセイ集がある。

取材・構成/佐久間文子

※女性セブン2024年8月8・15日号

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