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99歳で死去の桂米丸さん 新作落語に懸けた人生「奇抜なネタを作っても現実が追い付いてくる難しさ」を経て辿り着いた「人間をテーマにする」という考え方

NEWSポストセブン / 2024年8月8日 11時14分

 意地になって何歳まで高座に上がれるかの記録に挑戦しているわけではないが、見ていて痛々しいとか、見苦しいというのは嫌ですね。出ている時だけは格好つけて落語をやりたいと思っています。それができるうちは高座に上がりたい。これが本音かもしれません」

最後は「あっけなかったね…」と言われたい

 このインタビューで米丸さんに「人生の最期を考えたことは」と聞いたところ、こんな答えが返ってきた。

「先輩たちが歳をとっても、昔の若い時の威勢のいい姿が印象に残っていますからね。そういうのを見ると哀れさを感じることもある。誰でも最後はそうなるが、あまり見せたくないという気持ちはどこかにある。何歳になっても、面白いネタができた時は、みんなに聞いてもらいたいと思っているのと真逆ですね。どっちがいいのかよくわからない。

 でも、みんなに世話をかけずに、あっけなかったね…と言われたい。欲を言えば、痛まないで、苦しまないで、自然に最期を迎えたいとは思いますね。誰も思っていることだと思いますけどね」

 米丸さんのは老衰のため都内の病院で亡くなった。家族に見守られて眠るように旅立ったという。米丸さんが思っていた通りの最期だったのではないか。合掌。

(前編から読む)

■取材・文/鵜飼克郎(ジャーナリスト)

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