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《好感度だけにあらず》テレ朝がサンドウィッチマンを“局の顔”にする狙い「爆笑問題からのシフト」も

NEWSポストセブン / 2024年8月10日 11時15分

 次にTBSは明るく元気なイメージの番組が多く、学校や職場の休み時間を思わせる気楽なムードが強みで、局の顔は『バナナマンのせっかくグルメ!!』『バナナサンド』『ジョブチューン』『クレイジージャーニー』のほか「TBS SDGs大使」を務めるバナナマンと、『オオカミ少年』『水曜日のダウンタウン』『プレバト』(MBS制作)『ドリーム東西ネタ合戦』『お笑いの日』『お笑いアカデミー賞』の浜田雅功さん。バナナマンや浜田さんが出演者と笑顔で楽しむような陽気な雰囲気を前面に出しています。

 フジテレビは数々のバラエティを手がけた港浩一社長の就任後お笑い路線に回帰し、局の顔は『千鳥の鬼レンチャン』『千鳥のクセスゴ!』『酒のツマミになる話』『すぽると!』『火曜は全力!華大さんと千鳥くん』(カンテレ制作)の千鳥。「(ネタ以外のトークなど)平場最強」と言われる千鳥を中心にツッコミとボケの手数を増やし、「もう一度『楽しくなければテレビじゃない』というイメージで勝負」という狙いが見えます。

 そして局の顔にサンドウィッチマンを選んだテレビ朝日は、もともと報道や教養系の番組が得意で、唯一全曜日のプライム帯で報道番組を放送し、バラエティでも池上彰さんや林修さんらを重用していることからもそれがうかがえます。ロケ、クイズ、教養、ドキュメントなどの大崩れの少ない保守的なジャンルが選ばれやすく、そこにフィットするのが、笑いだけでなく常識やモラルの面で安定感があるサンドウィッチマンなのでしょう。

オールターゲット戦略に合うサンド

 もう1つ“局の顔”を選ぶ基準として重要なのは、各局の主要ターゲット層。現在、民放各局の営業指標は主に個人視聴率が使われていますが、主要ターゲットとなる年齢層は微妙に違います。

 まず日本テレビとフジテレビの主要ターゲットは主に「コア層」と言われる13~49歳。「最も商品の購買意欲が高く、スポンサーが求める視聴者層」とされ、親子で見やすい番組やSNSでつぶやきたくなる番組が優先されやすい傾向があります。その点、親子で見やすいムードを作るのがうまい内村さんや上田さん、つぶやきたくなるトークがうまい千鳥が選ばれるのは当然かもしれません。

次にTBSはコア層に幼児と小学生を加えた4~49歳を「新ファミリーコア層」と称してターゲット化。以前は13~59歳を「ファミリーコア」と称してターゲットにしていただけに、他局以上に子どもたちへのリーチを考えている様子がうかがえます。実際、「最も明るいグルメ番組」と言われる『バナナマンのせっかくグルメ!!』や「最もにぎやかな音楽バラエティ」と言われる『オオカミ少年』(ハマダ歌謡祭)の演出は子どもにも訴求できるものでしょう。

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