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「あと目をひとつ、くり抜くだけですし」“遺体の頭部損壊”現場で見せた田村修被告の妻への気遣い【ススキノ事件公判】

NEWSポストセブン / 2024年10月1日 21時30分

「(被害者と会う前から)取り乱しているときに、そういう発言がありました。実行に移すとかは思いません。具体的に我々が恐怖を感じることをされたりはしないので、気持ちの表れとして、そういうセリフがあるんだろうなと思っていました。

『生きているのが辛い』という気持ちの裏返しとして、周りを殺したいとかリベンジとか言っていたというふうに考えています」

 一度興奮状態になってしまった瑠奈被告を落ち着かせるのは、大変なことだった。弁護側の主張によれば、修被告が娘が遺体の頭部を損壊するのを止めず、ただカメラで撮影していた背景には、そういった事情があるようだ。

「(遺体は)すでに損壊し終わってる状態。瓶に入ってるものをひとつひとつ展示して撮影し、最後に残ったひとつの作業を撮影する。作業を中断すると、本人の感情がコントロールできなくなる。『(損壊を)しないほうがいいんじゃないの』と言うのは難しい」

なぜ修被告は損壊行為に加担したのか

 弁護人からは「頭部の損壊は、先延ばしにできなかった?」という質問も投げかけられた。

「もうあと目をひとつ、くり抜くだけですし、次の日に朝イチで関西に出張する予定があるので、2日近く家を空けることになる。その間に撮影する可能性はかなり高かった。

 電子機器をいじるのが好きなほうではないし、損壊行為は考えただけで身の毛がよだちますが、語弊はあるかもですが、とにかく終わらせておいたほうがよろしいなと。(自分がやらないと、浩子さんがやる可能性が高くなると?)そうですね」
 修被告としては、過酷な撮影作業から妻を遠ざけたかったようだ。弁護人からの尋問が終わり、手錠がかけられ法廷をあとにする修被告。その姿を横にした浩子被告の目はすでに赤く、法廷から修が消えた後、メガネを外して目元を押さえていた。

 守りたかったはずの妻と法廷に立ち、夫婦は今何を思うのか──。

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