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【下剋上の自民党総裁選史】キングメーカーの思惑や派閥の談合が覆された証言録 「田中vs福田」「小泉vs橋本」「安倍vs石破」…まさかの逆転劇の内幕

NEWSポストセブン / 2024年9月1日 7時15分

 本選出馬を辞退したのは小泉の選対をやっていた塩爺(塩川正十郎・元財務相)に『清和会(森派)から2人出るのはよくない』と頼まれたからだ。オレも清和会だったからね。条件として、小泉と政策協定を公式に結んで小泉政権で実施することを約束したんだが、総理になると『そのうちやるよ』と言うばかりで協定を結んだ政策に取りかからない。

 結局、騙されたんだが、政治は結果だから騙されたオレが悪い。思い出すのも腹立たしい」

【安倍晋三vs石破茂(2012年)】

 近年の総裁選で最大のサプライズが起きたのは、安倍晋三氏が返り咲いた2012年総裁選だ。「本命」候補だったのはキングメーカーの森元首相と青木氏が推した石原伸晃氏だった。

 だが、当時の谷垣禎一・総裁を支える立場の幹事長だった石原氏が出馬し、それにより谷垣氏が出馬断念に追い込まれたことで、石原氏は「明智光秀」と批判を浴びて1回目の投票で3位となり、「本命」が決選投票に残れなかったのだ。

 1位は党員票の過半数を得た石破氏、2位につけたのは“泡沫候補”だった安倍氏だ。

「同じ清和会から出馬した町村信孝氏が総裁選さなかに入院したため、清和会の票が安倍氏に流れて運良く2位になった。本命の石原氏が残らなかったことで、森氏や青木氏は石破氏の総裁就任を阻止するために決選投票では次善の策として安倍支持に回って安倍氏が議員票で逆転勝利した。悪運が強いとしかいいようがない出来事だった」(前出・野上氏)

 こう見ると、総裁選で下剋上を起こすには、国民や党員の圧倒的支持や、その候補が持つ強運がカギを握るとわかる。果たして、今回の総裁選でその可能性を持つ候補がいるのだろうか。

※週刊ポスト2024年9月13日号

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