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カツセマサヒコさん、3作目の長編小説『ブルーマリッジ』についてインタビュー「自分の中に潜む偏見とどう向き合っていくかは一生続くテーマだと思う」

NEWSポストセブン / 2024年9月1日 16時15分

 会社員時代に書いていたブログの文章に目を留めた編集プロダクションの社長から誘われて転職。ウェブライターとしてさまざまな仕事をするなかで「小説を書いてみませんか」と編集者に言われて書いたのが、映画にもなった『明け方の若者たち』である。

 前2作の小説はコロナ禍まっただなかでの刊行で、読者と会えるイベントがほとんどできなかった。今回の『ブルーマリッジ』でようやく東京以外でもサイン会ができた。

「すでに読んだというかたからいろんな声を聞かせてもらって。自分の経験を話してくれて、被害の場合も加害の場合もそれぞれあったりして、みんな簡単にはハッピーエンドを迎えられない物語を生きているんだなと実感しました」

 女性からの、「自分の加害性を考えるきっかけになりました」という声を聞くのが意外だったという。

「男性読者で、『自分の過去を顧みるきっかけになりました』と言ってくれた人もいました。いちばん読んでほしい、ふだんビジネス書しか読まないような管理職男性からの感想はまだあまり届いていないので、ぜひ読んでもらいたいです。

 これを書いたからもう大丈夫という免罪符みたいなものはなくて、過去から目を逸らさず生きていくことが大事だし、いまも自分の中に潜む偏見とどう向き合っていくかを必死に考えているところです。一生続くテーマだと思います」

【プロフィール】
カツセマサヒコ(かつせ・まさひこ)/1986年東京都生まれ。ウェブライターとして活動しながら2020年『明け方の若者たち』で小説家デビュー。同作は2021年、北村匠海主演で映画化もされた。同年、川谷絵音率いるバンド「indigo la End」の楽曲を基にした小説『夜行秘密』を書き下ろし。本作は3作目の長編小説。

取材・構成/佐久間文子

※女性セブン2024年9月12日号

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