【暴力団VS闇バイト】「ウチの縄張りで強盗をしたら断固たる処置を取ります」有名ヤクザ組織が強盗団に“義憤文”を掲げていた 幹部が口にした“掲示の理由”
NEWSポストセブン / 2024年11月7日 7時15分
いわゆる「闇バイト」による強盗事件が首都圏を中心に相次いでいる。逮捕されるのは「受け子」や「出し子」と呼ばれる末端の実行役ばかりで、暴力団や半グレなどによる組織的関与も指摘され始めている。いわれのない中傷か、はたまた“街を守る存在”という正義感に駆られたのか。「ウチの縄張りで強盗を行なうなら成敗する」──こんな掲示をする有名暴力団組織が現れた。暴力団取材の第一人者であるフリーライターの鈴木智彦が当該組織を直撃。幹部は掲示を認めた。
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首都圏で連続発生している強盗事件が止まらない。被害者が拉致されたり、殺害される凶悪事件さえ起きている。
「被害者の方が亡くなる事態など、国民の体感治安に深刻な影響を与えている。重要なのは一刻も早く首謀者を逮捕すること。警察が一体となって事案の全容解明を進めていきたい」
10月24日、露木康浩警察庁長官が定例会見で強盗事件に言及したが、抑止効果はなかった。10月30日未明にも三鷹市の一戸建て住宅の窓ガラスを割って男らが侵入、70代男性の首を絞めて逃走して捕まった。11月1日には千葉県市原市のラブホテルで客室にある精算機が壊され、手足を縛られた女性従業員が殺される事件が発生。2日には東京・葛飾で緊縛強盗が現行犯逮捕され、翌3日には千葉県四街道市で住宅に押し入った強盗が50代の男性を殴り、1万3000円を奪って逃走、翌日に逮捕された。原稿を書いている最中にどんどん強盗事件が起き、原稿を手直しせねばならない異常事態だ。
連日のように報道され、世間が強盗に警戒しているのに、なぜ事件が立て続けに起きるのか。ほとんどの事件で実行犯が逮捕されたにもかかわらず、どうして終息の気配がないのか。事件の黒幕たちは逃げ切る自信があるのか、破れかぶれなのかは分からない。ただし、黒幕は素人ではない。捕まれば一生娑婆に出られないのは分かっているだろう。
悪党たちを一網打尽に出来ない理由ははっきりしている。実行犯がほぼ一般人だからだ。
即席強盗団は肝心な情報を一切知らされていない。SNSの書き込みを見て応募してきたズブの素人なのだ。金に困ったごく普通の若者たちが高額な日当に釣られて蝟集し、見知らぬ相手とパーティを組んで、アルバイト感覚で凶悪犯罪を実行している。本当の悪党らは安全地帯に身を隠し、強盗団を遠隔操作している。
昨年、「ルフィ」と名乗る元暴力団員の首謀者らが、全国8か所で起きた強盗事件の黒幕として起訴された。彼らはフィリピンから強盗団を指揮していた。今回も黒幕が海外にいる可能性はあるだろう。
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