「炙りで使うか?」元妻・須藤早貴被告が語った覚醒剤入手の一部始終 “紀州のドン・ファン”が「あれはニセモンや。もうお前には頼まん」と言い放ったと主張【裁判員裁判】
NEWSポストセブン / 2024年11月11日 6時59分
『紀州のドン・ファン』と呼ばれた会社経営者・野崎幸助さん(当時77)が2018年に自宅で死亡していた事件。死因は急性覚醒剤中毒とされており、殺人罪に問われている元妻・須藤早貴被告(28)への被告人質問が11月8日から和歌山地裁で始まっている。検察側は須藤被告が密売サイトを通じて致死量の覚醒剤を購入していたことを指摘していたが、被告は今回、「社長(野崎さん)に頼まれて覚醒剤を購入した」と驚きの新証言をしたのだった。【前後編の後編。前編から読む】
2018年2月に結婚した2人。須藤被告は野崎さんに「性行為はしない」と約束し、「触ってくれ」と頼まれてもゴム手袋をつけて触るほどだったと主張している。
〈昼食後か夕食後、添い寝を求められていた。毎日ではないが、何回かあった。『触ってほしい』と求められていた。触っても、たちませんでしたが〉(須藤被告の証言、以下〈〉内は同じ)
そんな中で、野崎さんに覚醒剤購入を求められたと言うのだ。
〈4月に入ってからも何回かあった。そんな中で社長(野崎さんのこと)が『ダメだから覚醒剤を買ってきてくれませんか?』と言ってきました。冗談だと思っていた。『お金をくれるならいい』と言ったら、バッグから20万円を出した〉
野崎さんから20万円を受け取った直後は、〈買ったことがないので分からず放置していた〉というが、その後「アレ、どう?」と催促され、インターネット上で「薬物 裏掲示板」で検索したという。そして4月7日、「裏2ちゃんねる」という掲示板に載っていた携帯番号に電話をかけ、購入の手続きを進めたと主張した。全国紙司法担当記者が解説する。
「検察側はこれまで、須藤被告からの電話を受け取った売人Aと、現地で覚醒剤の受け渡しを行なった売人Bの2人に証人尋問をしている。A・Bの証言は中身が“氷砂糖”か、“本物の覚醒剤”かどうかで食い違っているが、受け渡しを行なった経緯や時刻はほとんど一致しています」
売人Aと電話でやり取りをした須藤被告は、覚醒剤1gを10万円で購入することになったと主張。その日4月7日の24時過ぎ、野崎さんの自宅から歩いて5分くらいの路上で、売人Bと取引を行なった。
「あれは使いもんにならん」
〈まず10万円の封筒を渡すと確認されて、渡された封筒には、中に白いかたまりが見えました。持ってきた男と話して、『ダンナがいるんだろ?』『注射器はいるか?』『炙りで使うか?』と言われたが、炙りを知りませんでした。
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