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《国会へ初登院》森下千里議員は報道陣の前を一瞬で通過、食糧自給率を知らなかっただけで”議員失格”と烙印を押していいのか

NEWSポストセブン / 2024年11月15日 7時15分

 ご当地アイドルとしてデビューし、グラビアアイドルなどを経てタレントとして活動していた八幡愛議員は、れいわ新選組の候補者として2021年の衆院選に近畿ブロックから比例単独で立候補したが落選。2022年の参院選では大阪選挙区から立候補したが再び落選した。3度目の挑戦となる今回の衆院選では、大阪13区から立候補。小選挙区では当選できなかったが比例で復活当選を果たし、9時過ぎに国会正門前に姿を現した。

 すでに正門前には多くの支援者が集まっていたが、八幡議員は集まった支援者から祝福を受け、握手を交わしていった。その後も30分以上にもわたって正門前に滞在。その間も支援者と交流した。れいわ新選組や参政党は、特に根強い支持者がいるので登院してきた国会議員と支援者の間で即席のミニ集会が開催されるのがこれまでの恒例だったが、今回も同じように賑やかな初登院となった。

カメラを気にせず一瞬で通過

 レースクイーンとして活動を始め、グラビアアイドルやタレントとして人気を集めていた森下千里議員は、今回の衆院選では自民党の比例単独候補として擁立された。名簿順位は東北ブロックの2番目で、自民党ということを考えれば当選は確実だった。それだけに選挙中からSNSなどでは「元タレントという知名度だけで当選できてしまう」ことを問題視する声も多く見られた。

 初登院も、元タレントらしく華やかな登場をするのかと思ったら、思いがけない地味なものだった。

 森下議員は開門時間の8時に姿を見せず、10時30分頃にようやく現れた。8時の開門から30分ほど経過した時点で少しずつカメラクルーは撤収を始め、やってきた頃には陣取るカメラクルーの数は数えるほどになっていた。

 そうした状況になっていた正門前を、森下議員は特にカメラを気にすることなく一瞬で通過していった。自民党の支持者は初登院日に集まることはないので、森下議員が支援者と話をしたり、握手を交わしたりといった風景も見られなかった。

 正門前に集まっていた報道陣も、特に森下議員を呼び止めることはなかった。そのまま国会敷地内に入った森下議員は、そこで待ち構えていた報道陣に囲まれていたが、支援者との交流は確認できなかった。

「国会議員の資質なし」との烙印は早計

 タレント議員と言われるのに、予想外に地味な初登院だった森下議員だが、その資質に対して疑問視する声が選挙期間中に大きくなった理由は、YouTube番組『日経テレ東大学』で、ひろゆき氏との対談で政治知識が乏しいことが伝わってしまったからだろう。対談では食糧自給率についても正確に理解していなかったので、以前に自民党から出馬したタレント議員を引き合い出されて批判が高まった。だが、あらかじめ知識が豊富であることは、実は国会議員に求められる最も重要なことなのだろうかという疑問がある。

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