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【名門暴力団が“闇バイト”に組織的関与か】世間の喧騒も「何で大騒ぎしているんだ」とヤクザたちが涼しい顔のワケ…「ガサ入れなんて珍しくもない」

NEWSポストセブン / 2024年11月14日 7時15分

司忍組長も傘下組織組員の「オレオレ詐欺」による使用者責任で訴訟を起こされた(時事通信フォト)

 やはり「闇」には彼らが潜むのか。11月12日、特殊詐欺の『闇バイト』をSNSで募集した疑いで暴力団組員らが逮捕された事件を受け、熊本県警は指定暴力団「道仁会」本部事務所(福岡県久留米市)に家宅捜索に入った。

「11月1日に熊本市内の男子高校生とその姉がSNSで『短期間で高収入』などと“出し子”や“受け子”の募集を投稿していたことで逮捕されたことがきっかけになりました。警察の捜査で、こうしたリクルーターのリーダー的な存在を務めていたとして、5日に道仁会傘下組織の幹部・西村達哉容疑者(27)が逮捕されました。警察は道仁会の組織的な関与があったと見て、事務所の家宅捜査に踏み切った」(全国紙社会部記者)

 九州の暴力団といえば「工藤会」の名がよく知られているが、道仁会もその“危険性”がこれまで幾度となく問題になった。代表的なのが2006年から約7年間行なわれた浪川会(旧・九州誠道会)との抗争だ。この抗争で、一般人1人を含む14人の死者を出した。また、今年5月に四代目の小林哲治会長が突然引退したことも大きな話題を呼んだ。

「小林会長は、山口組分裂抗争のキーマンの一人でもあった。組員数の差はついているとはいえ、神戸山口組の井上邦雄組長は徹底抗戦を展開し、六代目山口組側も決定打に欠けた状態が続いている。そんななか小林会長は2022年と2023年に井上組長と会食の席を持ち、和平交渉に臨んだと実話誌などで報じられている。井上組長が首を縦に振らなかったため話は流れてしまったが、他の組の抗争の仲介を行なうのは暴力団業界でもよほどの格がないとできないこと」(同前)

「オレオレ詐欺」は見て見ぬ振りも、「タタキ」は厳禁

 暴力団社会では名実ともに認められた“名門組織”による、「闇バイト」への組織的関与が疑われている。11月12日、家宅捜索の一報が報じられるとSNSでも大きな話題を呼んだが、当の暴力団業界はどう捉えているのか。取材をすると、反応は薄かった。広域暴力団の二次団体幹部はこう口にする。

「今回逮捕された組員の容疑は“出し子”“受け子”の募集をしていたということから、おそらく『オレオレ詐欺』の類ではないか。あまり胸を張って言えることではないが、『オレオレ詐欺』による事務所の家宅捜索なんて珍しくもない。何で大騒ぎしてるんだとも思う。世間が“闇バイト”への怒りが高まっているタイミングだから、警察も大々的にパフォーマンスとしてやったんだろう」

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