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「日本人は大好きだけど、もう限界です…」『ハッピーケバブ』在日クルド人の社長が悲鳴、親日感情をへし折る"ヘイト行為"の実態「理由もないのにパトカーを呼ばれて…」「脅迫めいた電話が100回以上」

NEWSポストセブン / 2024年11月28日 18時15分

SNS上だけでなく、実生活でも在日クルド人への排斥デモやヘイトスピーチが目立つようになっている

 中東の各国にまたがる山岳地帯を中心に生活し、「国家をもたない世界最大の民族」といわれるクルド人。

 トルコではクルド人が総人口の2割弱を占めており、かつて自治や独立を求める運動を行ったものの、トルコ政府により弾圧を受けた経緯がある。それ以降、現地では差別・迫害を訴える人々が特に多いという。

 こうした背景から、欧米諸国では彼らを難民として受け入れているところもあり、約30年前から日本にも埼玉県南部を中心に、相次いでクルド人が暮らすようになっていた。

 現在、日本においてはトルコ国籍の外国人が6000人近く暮らしており、うち約2000人がトルコ系クルド人といわれる。その多くが埼玉県川口市や蕨市に定住し、クルド人の人口は過去10年間で4倍にまで増加したともいわれている。

 そんななか、近年問題になっているのが、この地域に住む在日クルド人への排斥デモやヘイトスピーチだ。

 背景には、2023年7月に発生した川口市立医療センターでのクルド人による乱闘騒ぎがあるとされる。複数人が重軽傷を負う殺人未遂事件になったが、その一連の騒動を収めた動画がSNSを中心に拡散され、これをきっかけにSNS上でクルド人を非難するような投稿が目立つようになった。

 さらに直近ではSNS上で改造車に乗って暴走行為を繰り返す若いクルド人や、女子中学生に性的暴行をしたとして逮捕された日本育ちのクルド人などが話題となり、一部で批判の的になっている。

 こうした現状に「日本人はみんな優しくて大好きですけど、もう限界です……」と漏らすのは、10年以上日本で暮らすタシ・ティフィキさん(32)だ。

ヘイト行為の実害「迷惑電話が100回以上」「理由なく警察を呼ばれて…」

 タシさんは埼玉県内でケバブ店『ハッピーケバブ』を複数店舗を営む経営者だ。明治神宮球場内にも出店し、県外のアウトレットモールなどでもケバブを提供するなど、手広く事業を展開している。そんな彼が心を痛めるのは、日本人による執拗な嫌がらせだ。

「今年に入ってからもう100回以上、脅迫みたいな電話が店にかかってきます。あまりにもしつこいので、電話は録音するようにして防犯カメラも取り付けました。ほかにも『違法駐車している』と言いがかりの通報をして、パトカーを店の前に呼ばれたこともありました」

 実際にタシさんが録音した音声を聞くと、「お前らクルド人が迷惑なんだよ。日本から出ていけって言ってんだよ、ボケ!」「犯罪行為ばっかりしやがってよ」と激昂した男性の声が。また昨年12月、防犯カメラにはサングラスをかけた日本人の男が店の前に現れ、突然両手にスマホを掲げて店内を撮影したあと「喧嘩売ってんの?」「警察呼ぶか?」と店員に言い放ち、その場を去っていく様子も残されていた。

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