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《「首謀者を殺さないといけない」と思い込ませ……》宮城・柴田町男性殺害事件 被害者の長男の妻が霊媒師になりすまし、次男を操って父親を殺害させるまで

NEWSポストセブン / 2024年12月13日 16時14分

 過酷な幼少期を送る中で、直哉被告は自分が「霊能力がある」と思うようになっていた。「壁から人が出てきたり、成人してから警備の仕事をしているとき、踏切に血まみれの人が歩いていたが、車を降りたら消えていた」(同前)など、過去の不思議体験を法廷で語る。隆一さんの姉である叔母も、同様の“霊能力”があり「隆一さんが死ぬ前に黒く見えた、と言っていました」という。

 敦子被告は2021年6月に脳梗塞を発症したというが、その直前に直哉被告は「敦子さんの首筋あたりが黒く見えた」のだそうだ。「何かな? と思っていましたが、叔母は死が近い人は黒く見えると言っていたので、それかなと」と、直哉被告は当時を振り返る。担当弁護人に対しても「緑……黄緑に近い色が表層にあって、その上に青い色がちょっとグラデーションになっている」などと法廷で唐突に“オーラ診断”をする一幕もあった。

 そんな直哉被告にとって、「霊媒師JUN」も“同じ力”を持つ者同士だったようだ。ある日、敦子被告が男性と出かける際に直哉被告がJUNに相談したところ、JUNは「(直哉被告を)見えないようにするので、行っていいですよ。声をかけない限り、バレないです」と告げたのだという。つまりJUNの力で直哉被告は透明人間状態になったというのである。

「敦子さんが男性と出かけて解散するまで、ずっとつけまわしていました。解散直後に敦子さんに声をかけて『見てたぞ』って話をしました。敦子さんは気づいていませんでした。JUNさんは人の認識を逸らす能力があると、私はそう思いました」(同前)

刺された父から言われた言葉

 直哉被告にとってJUNは、日常の相談相手であるだけでなく、このように“ピンチの時に霊的な力を与えてくれる存在”となってゆく。そんな2022年12月、敦子被告が新型コロナウイルスに感染し、のちも体調不良が続いていたことから、絶大な信頼を寄せるJUNに“敦子は呪われているのか”と尋ねると、2023年1月、次のようなLINEが届いた。

「俺も入院して死にかけたことがある」

 直哉被告はこの返答から、“敦子被告は呪われている”と思ったのだという。その直後、実母AさんのことをJUNに尋ねると、「Aの裏に周り、必ず手助けをしている人がいる。その人が柱となって、Aを支えている。Aの周りの首謀者を殺さないといけない」とJUNは返答してきたのだという。さらに事件の2か月前には、「父もAを助けている1人だ」「間違いないと思う」とも送信してきたことから、直哉被告は「信じられない気持ちが強いが、JUNさんが言うなら……」と信じてしまった。

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