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《「首謀者を殺さないといけない」と思い込ませ……》宮城・柴田町男性殺害事件 被害者の長男の妻が霊媒師になりすまし、次男を操って父親を殺害させるまで

NEWSポストセブン / 2024年12月13日 16時14分

「具体的に父の殺害を考えたのは2023年4月になってからです。JUNさんからは『脳梗塞になって5月で2年になる。死ぬ確率が高くなる』『時間がない』と言われていて、4月に入り、あと1か月しかないと思っていました。4月1日に、敦子さんに対して、父を殺すことについて違う言葉で説明しましたが、敦子さんは殺害を理解していると思いました」(直哉被告の証言)

 こうして直哉被告は“敦子被告にかけられた呪いを解くため”に実の父親の殺害を決意し、2023年4月17日、隆一さんとの麻雀後に刺身包丁で隆一さんを刺して立ち去った。

「刺したあと、父は振り返って、私と話すことができた……『何してるの?』と聞かれ、『ごめん』。『捕まるぞ』と言われたので、『そうかもしれない』と答えました。そして『帰れ』と言われたので、『はい』と言って帰りました。車で出発し、途中で何かアリバイ工作として、父のLINEを操作して私とトークしているように見せました」(同前)

 霊媒師JUNのアカウントは事件数日後に消えている。直哉被告もJUNとのトークを削除している。しかし、警察の捜査により、直哉被告がJUNに対して送信した内容は判明している。またJUNのアカウント登録時に使われた電話番号が、敦子被告の実家の固定電話番号であることもわかっている。そしてJUNのメッセージは、敦子被告が普段使用している携帯電話のテザリング機能を使用して送信されていることもわかっている。判決ではこうした証拠から「霊媒師JUNは敦子被告だった」と認定しているが、驚くことに、事件から1年後の裁判員裁判の場でも、直哉被告は「JUNは敦子被告」だとは認めなかった。

「疲れましたぁ~~」

「JUNさんが敦子さんだとは思わない。サトウジュンイチだと思っています」(直哉被告の証言)

 当然ながら、敦子被告もこれを認めていない。

弁護人「あなたがJUNのアカウントを使ったことは?」
敦子被告「ないです!!」
弁護人「くどいけど、直哉さん宛に、JUNのアカウントを使って発信したことは……」
敦子被告「ないです!」

 質問を遮ってまで、きっぱりした口調で否定。直哉被告から呪いの話を聞いたことも「ないです!!」と、同様に強く否定していた。そんな売春・美人局詐欺グループの頂点である敦子被告には、元夫の松野新太との間に3人の子がいる。そのうち一番下の長男が情状証人として出廷し、「母としては自慢の母」と、敦子被告への思いを語った。

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