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《アメリカ大統領選が10倍面白くなる》得票数で負けても勝てる“不合理システム”はなぜ生まれたのか 「ハリスが勝ったらテキサス州は独立する」という噂が流れたワケ

NEWSポストセブン / 2025年1月18日 11時15分

 ここまでの説明を読めば、なぜアメリカ大統領選挙は、有権者が直接大統領候補を選ぶ仕組みをとっておらず、「各州の選挙人」が直接的には選ぶものとなっているのか、何となくでも理解できたのではないか。今なおアメリカは連邦制をとる、構成各州に非常に強い自治権を与えた国家であり、日本のような「都道府県の上に国の政府が存在する中央集権国家」とは、根本的に国のシステムが異なるのである。

 もちろん、現在のアメリカではこうした大統領選挙における選挙人制度について、「不合理でわかりにくい」という声が年々高まっていて、真剣に廃止論を唱える識者などもいる。しかしそれでも、その廃止論は容易に現実化しそうな状況ではない。なぜならばそれこそが、アメリカという国の“伝統的なあり方”であるからだ。


(了。次回掲載は1月19日予定)

※『ビッグコミックオリジナル』(小社刊)2024年12月20日号より一部改稿

◆小川寛大(おがわ・かんだい)/ジャーナリスト。1979年熊本県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。2015年、季刊誌『宗教問題』編集長に。2011年より〈全日本南北戦争フォーラム〉事務局長も務め、「人類史上最も偉い人はリンカーン!」が持論。著書に『池田大作と創価学会』(文藝春秋)、『南北戦争』(中央公論新社)、近刊『南北戦争英雄伝 分断のアメリカを戦った男たち』(中公新書ラクレ)など。

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