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【潜入】和田毅氏“引退直後の左腕塾”に大竹耕太郎、小島和哉ら、若手投手が続々参加 受け継がれる“和田イズム”

NEWSポストセブン / 2025年1月23日 7時15分

「本当に体が悲鳴を上げていたんでしょう。心技体のうち、技術面ではまだ通用する自信があったし、続ける気力もあった。でも体が限界。ただ、物理的に無理なところまで頑張れたので、そういう意味ではやり切った気持ちが強いです」

 第二の人生に注目が集まるが、和田は「やりたいことはいっぱいある」と目を輝かせる。

「とにかく今は知見を広めたいですね。YouTubeチャンネルも開設してみたいし、多くの人と知り合う機会を増やしたい。僕は野球の世界しか知りませんから、学びの場を増やしたいです」

 球界からは「将来的に指導者の道に」という声が上がるだろう。だが、本人は「現在の僕にはまだ無理」と言い切る。

「コーチング学もそうだし、人に何かを伝えるということを根本から学ばないと。興味はありますけど、そのためにも僕自身が成長しないといけない。指導者はそうなってからの話ですね」

自主トレに睡眠セミナー

 松坂世代の中で、和田は常に同世代と比較され、他選手の輝きに埋もれることもあった。しかし、考える力と練習に打ち込むことを武器に、世代最後の現役として生き残った。その姿勢は引退してからも変わらない。

「もちろん仕事一辺倒の生活にしたくはありません。妻と温泉や海外旅行にも行きたいし、おいしいものを食べに行ったりしたい。とにかくやりたいことが山ほどあります」

 今回の自主トレでは、睡眠の専門家を招いてセミナーが開催された。自主トレメニューに座学を取り入れるのは、いかにも和田らしいチョイスだ。

「強制するわけではありませんが、この長崎での自主トレが来年以降も続いてくれたらな、と思います。だから今回は、これまで僕が手配していた練習場やホテル、食事の手配などの引き継ぎというか、『もし彼らが続けるようならよろしくお願いします』という顔つなぎの意味もあったんです。

 年齢的に中心になるのは大竹と小島の2人かな。彼らが中心になってくれたら嬉しいですね」

 考えるサウスポー。練習の天才。和田イズムは受け継がれていく。

【プロフィール】
和田毅(わだ・つよし)/1981年2月21日生まれ、山形県出身。早大時代に江川卓氏の持つ奪三振記録(443)を更新する476奪三振をマーク。2002年ドラフトで福岡ダイエーホークス入団し、2024年11月に現役引退を表明。プロ生涯成績は、日米通算165勝94敗。

取材・文/田中周治 撮影/藤岡雅樹

※週刊ポスト2025年1月31日号

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