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《日枝代表に説明求める声も》CM“撤退ドミノ”で問われるフジテレビの体質 港社長「次はカメラを入れる」ってそこじゃない、露悪的なノリとネタ化が引き起こし続けた問題

NEWSポストセブン / 2025年1月26日 16時15分

 1980年代に入るとビデオデッキの普及とレンタルビデオ店の興隆によって実写ドラマ(Vシネマ)、アニメ(OVA)といったオリジナルビデオが作られるが、自己資金や出資によってテレビ局の支配の外で作るという(結局は取り込まれたが)姿勢は現在のネトフリやアマプラなどのビデオ・オン・デマンド(VOD)の端緒であったと思う。筆者も観る側だった10代はもちろん、仕事として関係する側となってもOVAに夢を見た。既存のテレビ放送にはできない作品を、まさにVODの姿勢である。

「アメリカは以前からケーブルテレビ文化が長かったからすんなり受け入れられました。でも日本で娯楽の王様は長らくテレビでした。『作品がテレビで放送してないなんて』とか『テレビに出てないなんて』とまず言われる。いまも世代によってはそうでしょう。放送利権を支えてきたのは娯楽に権威を求める視聴者も加担していたんですよ」

 あくまでプロデューサー個人の意見だが、そうした流れがついに崩れつつある。それもフジテレビの長年の露悪的な「ノリ」と「ネタ」化によって。それもコンテンツではなくリアルでもそうした「楽しくなけりゃ」(楽しいのは自分たちだけだった!)で問題を引き起こし続けた。一過性の問題でなくそれこそずっと、そうだった。

ほとぼりが冷めれば普通に営業できる

 フジテレビではないが40年以上キー局に勤めてきた70代の元プロデューサーは語る。

「昨日今日起きた問題でないことは明白だ。港さん(港浩一、フジテレビ社長)も中居問題に限らずフジの現場にいたはずだから知っていたはずだ。それこそ亀山さん(亀山千広、元フジテレビ社長、現BSフジ社長)や日枝さん(日枝久、元フジテレビ社長、現フジサンケイグループ代表)が説明すべきだ。彼らは実際に中居問題含めて現場だったり責任者としてフジテレビにいたりしたわけだからね」

 言わずと知れた「日枝さん」も御年87歳。フジテレビや産経新聞、ニッポン放送など傘下に持つフジサンケイグループの代表であり、フジテレビ元社長、現相談役でもある。「フジテレビの天皇」とも呼ばれ、2013年には旭日大綬章(旧・勲一等旭日大綬章)を受章している。それはそうだ、日枝さんが知らないわけがない。もちろん、「亀ちゃん」も。

 ずさんで社会を舐めきったとされる会見と、肝心の当事者や当時の上が出てこないフジテレビの姿勢。これまでなら天下のキー局としてフジテレビデモだろうが大谷翔平の新居空撮だろうが意に介してこなかったはずが、ついに日本の名だたる企業70社以上がCM撤退、100社を超えるのは時間の問題で、それこそフジの番組はずっとACジャパンばかりが流れ続けるのは時間の問題だろう。通販番組すら逃げ出しかねない事態だ。

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