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《司忍組長の誕生日を前に》神戸山口組・井上邦雄組長の自宅に「火炎瓶」投げ込み…元山口組系暴力団幹部の素性と“因縁”

NEWSポストセブン / 2025年1月26日 16時15分

六代目山口組の司組長(時事通信フォト)

 1月19日夜、午後6時すぎ、神戸市北区にある神戸山口組・井上邦雄組長の自宅で火災が発生した。一帯は消防車や救急車の赤色灯で真っ赤に染まった。火は約30分で消火したが、井上組長宅に停車中の自家用車と、自宅のフェンスや物置の一部などが焼けた。幸い怪我人はなかった。井上組長は在宅中だったという。

 抗争中の暴力団トップ宅で発生した火災だったため、兵庫県警の警察官が現場に向かうと、敷地内から出てきた男と鉢合わせした。男は手に拳銃らしきものを持っており、警察官に銃口を向けたため、すぐさま公務執行妨害で現行犯逮捕されている。

 取り押さえられた不審者の身元はすぐに割れ、鈴木正二容疑者(75)と判明した。数年前に破門されるまで、六代目山口組國領屋一家に舎弟として在籍しており、國領屋一家傘下である八代目霊岸島桝屋服部会(以下、服部会)の会長を務めていた元幹部だ。

 鈴木容疑者は用意したロープを使って井上組長宅に侵入し、駐車場に泊まっていた白いプリウスに火炎瓶を投げて全焼させたらしい。拳銃を所持していたのだから、騒ぎで表に出てきた組員、もしくは井上組長の殺害を狙っていた可能性もある。取り調べには「記憶が飛んでいて覚えていない」と容疑を否認しているという。

 井上組長の自宅はこれまでも襲撃のターゲットにされている。2022年6月5日には、白昼に17発の銃弾が撃ち込まれ、実行犯の六代目山口組系組員に懲役10年の実刑判決が下された。約1年後の2023年6月には、同じく六代目山口組系の組員が井上組長宅付近でガソリンを撒き、所持していたライターで放火しようとしたとして逮捕された。井上組長が執拗に何度も狙われるのは、頑として神戸山口組の解散に応じず、抗争終結を阻害する元凶と目されているからだ。

神戸山口組と六代目山口組・國領屋一家との遺恨

 神戸山口組は山健組をはじめとする主要組織が離脱し、旗揚げに参画した多くの組長が引退してしまった。発足時からは大幅に勢力を減らしている。

「六代目山口組とのあいだに、ここまで大きな差がついてしまった以上、もはや抗争を継続するのは難しい。事実、神戸山口組からの攻撃はほぼなく、防戦一方になっている。若い衆の未来を考え、手打ちをしたらどうだという申し出をしても、井上組長は聞く耳を持たないそうだ。ならば無理矢理、暴力でねじ伏せるしかない……となり、攻撃が集中しているのだろう」(他団体幹部)

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