【沖縄芸人の「もう1つのM-1」】 知られざる「O-1グランプリ」の熱闘 “うちなーぐち”の「方言じゃないと漫才ができないんですよ」「沖縄あるあるは出尽くした」
NEWSポストセブン / 2025年1月31日 16時13分
彼らが目指すのは、沖縄に住みながらも全国で売れる芸人だ。ひがが地元にこだわる理由をこう話す。
「方言を大事にしたいというより、方言じゃないと漫才ができないんですよ。『なんでだよ』って言うより『なんでよや』のほうが気持ちが入るんで。昔、本土のライブで、ばりばりの方言で挑んだことがあるんですけど、信じられないくらい滑って。あんとき、島から離れないでおこうと思いましたね」
「沖縄あるあるがディープ過ぎて……」
そう言いつつも、ありんくりんは何度か東京進出を企てたことがある。だが、結局は実現に至らなかった。ひががこんな秘話を披露する。
「僕、同級生と飲食店をやってるんですけど、ありんくりんのYouTube番組(『ありんくりんチャンネル』)を観て、歌手の槇原敬之さんが遊びに来てくれたことがあるんですよ。友近さんとの番組もそうですけど、沖縄でやっていても、こうやって東京とつながれるんだな、って」
ありんくりんが3度目のO-1優勝を飾ったのが2022年のこと。その年、初めて決勝ラウンドに駒を進めたのがオリオンリーグだった。彼らも沖縄出身者同士のコンビだが、いずれも東京吉本で芸人としてのキャリアをスタートさせている。だが、なかなか芽が出ず、2020年に地元沖縄に拠点を移したばかりだった。
O-1が創設されたのは2007年だ。その頃、すでに玉代勢は東京で活動していて、以降も稼ぎ時の正月に里帰りをするわけにもいかず、O-1の存在は知っていたものの、実際に観たことがなかった。初めてO-1を目の当たりにしたときのことを玉代勢が思い出す。
「沖縄に帰ってきたばかりで、まだ沖縄のお笑いにぜんぜん入り込めていなかった。東京だと、誰でもわかるような手前のほうの沖縄あるあるで盛り上がる。でも、沖縄ではぜんぜんでしたね。そこへいくと、ありんくりんのネタはすごかった。圧勝でしたから」
ボケ役の剛くんも沖縄人でありながらO−1の地域色の濃さに衝撃を受けたと話す。
「他のコンビの沖縄あるあるがディープ過ぎて、ついていけなかった。判定が視聴者投票なので、より沖縄色の強いお笑いに寄っていってしまう傾向があるんだと思います」
ありんくりんのネタは沖縄の方言がわからない人にはハードルが高い。しかし、そのぶん沖縄県民の笑いのツボにより深く刺さるのだ。
「沖縄はローカルスターをつくらないと、バラエティが衰退してしまう」
O-1の生みの親である元沖縄テレビのディレクター山里孫存は視聴者投票にした理由をこう話す。
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