サンシャイン水族館の「ビルマホシガメ」を沖縄離島で違法繁殖した“生き物大好き夫婦”の素顔「アヒルやインコも」
NEWSポストセブン / 2025年2月2日 16時15分
「ただの動物好きの夫婦。悪巧みして不正に金儲けをしたりするような、そんな人ではないですよ」──そう強調するのは、事情を知る地元住民だ。沖縄本島北部に位置する本部半島の沖合に浮かぶ面積0.47平米の小規模離島「水納島」に波紋が広がったのは、1月23日のことだった。
サンゴ礁に囲まれたのどかな島は、遠く離れた東京からもたらされた事件の一報にざわついた。
〈希少種「ビルマホシガメ」の管理費を詐取容疑 サンシャイン水族館の元館長らを書類送検〉(1月23日付産経ニュースより)
全国紙や民放各社が、こんな見出しで報じたのは絶滅危惧種にも指定されている“希少なカメ”を巡る事件だった。
「警視庁は1月23日、ビルマホシガメの飼育数を国に偽って報告して、管理費を騙し取っていたとして、サンシャイン水族館(東京・池袋)の元館長の男性(60)や現役の副館長ら4人を書類送検しました。
そもそもこれらのカメは密輸されたもので、押収後に国が同水族館に管理を委託していました。しかし、水族館は管理を委託されたカメを沖縄県に住む夫婦に無償譲渡したにもかかわらず、2003年以降もカメを飼育しているものとして国に対して虚偽の報告を続けていました」(警視庁担当記者)
20年以上にもわたり、実際とは異なる飼育数を国に報告していたサンシャイン水族館。「元館長らは譲渡した、本当はまだ生きているカメを年単位で少しずつ死んだことにして、水族館の評判を下げないように飼育数の帳尻を合わせていた」(同前)という。
「2003年以降、サンシャイン水族館が不正に得たカメの管理費用は190万円ほどに上ります。元館長らは『他の動物の飼育費に充てた』などと供述し、容疑を認めています」(同前)
甲羅に星のような文様があるように見えることからその名前が付いたこのカメ。国内での流通には厳しいルールがあるが、インターネット上で違法に売買されることもあり、「安い個体で20万円程度、メスでは50万円を超える個体もある」(都内のペットショップ関係者)という。
そして、このカメの譲渡先として名前が上がったのが、前出の水納島でダイビングショップを営む夫婦だった。
「逮捕された夫婦は、ともに50代で島でダイビングショップを営んでいました。実はこの夫妻の妻のほうが、サンシャイン水族館の元職員でした。かつての勤務先の顔なじみの職員を通じて2003年にカメ10匹を譲り受けたことが事件の発端となったのです」(前出の記者)
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