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「口喧嘩を5秒で終わらせる」人を操る心理法則

プレジデントオンライン / 2020年2月24日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/GlobalStock

■ケンカ回避のレシーブ・トス・アタック

自分がイライラ、相手もイライラ。そんな状況だとケンカが始まるのも時間の問題です。始まりかけたケンカを数秒で終わらせる方法をお伝えします。

まず、自分がイライラしている場合、対応はシンプルです。怒りのピークは6秒だと言われます。怒りをうまくコントロールするスキル「アンガーマネジメント」ではその仕組みを活かし、6秒待つことで怒りの感情を静め、心を落ち着かせるのです。6秒かけて自分をクールダウンさせましょう。

続いて、相手がイライラしている場合、3つのステップで対応します。バレーボールの「レシーブ・トス・アタック」をイメージするとわかりやすいでしょう。これにより相手の怒りを静めていくのです。

ステップ1の「レシーブ」では相手の話を聞き切ります。口を挟んだり、反論したり、正しい・間違っているなどの評価をしたりするのはNG。ただひたすら相手の状況を聞き切るのです。相手が何を言おうと「そうなんですね。ほかにはありますか?」「そういうことがあったんですね。あとは何かありますか?」と相手から引き出し続けます。人は思いを吐き出すとスッとするので、相手が「言いたいことはすべて言いました」となるまで聞き切ることが大事です。ちなみにこれが体力や気力を一番使う工程です。

ステップ2の「トス」では相手に共感を示します。「それは嫌な思いをさせてしまいましたね」「わかります」「それは私でも腹が立ちますよ」など、相手が「自分のことをわかってくれた」と受け止めるような発言をします。ここでは謝罪の言葉はNG。下手に謝ると相手の怒りを増長させることもあるからです。共感が伝わると、相手はこちらに仲間意識を持つようになります。

■穏やかに気持ちよくケンカは終わる

ここでステップ1と2に共通する注意点をひとつ。相手が「わかってもらえた」と思うような声のトーンで話しましょう。温かい声、冷たい声、クールな声……声には“温度”があります。聞き切ったり、共感したりするときは「普段の声よりも温かい声」を意識するのが大事です。冷たい声で「本当にあなたの言うとおりです」なんて言われても、心がこもっているとは思われません。

ステップ3の「アタック」では相手に「共同での提案」をします。相手から聞き切った状況をまとめて、今後どうするか落としどころを提案するのです。ステップ1と2を確実にやり切った後であれば、「◯つの課題があることがわかりましたよね。ではそれぞれ、このように解決していきましょう。具体的には……」などと話すことで、アタックは一発で決まります。ほとんどの場合、どんな提案でも通るでしょう。最後に「いろいろと教えていただいてありがとうございます」と伝えれば、「これからもよろしくお願いします」と収まります。

怒りをすぐに打ち返そうとするのではなく、まずは相手の言いたいことを受け止め切る。全部聞いて、柔らかく共感。それだけでケンカは5秒もかからずおしまいです。

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浮世 満理子(うきよ・まりこ)
アイディアヒューマンサポートアカデミー学院長
メンタルトレーナー、プロフェッショナル心理カウンセラー。著書に『LINE上手』ほか。

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(アイディアヒューマンサポートアカデミー学院長 浮世 満理子 構成=池田園子)

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