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親が教えてはいけない…「10歳で英検2級」の母親がわが子に施した超カンタン学習法

プレジデントオンライン / 2021年10月3日 11時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/yaoinlove

子供の英語教育はどうやればいいのか。息子が10歳で英検2級(高校卒業程度)に合格した翻訳者の鹿田昌美さんは「親は英語を教えないほうがいい。家にいる時間に英語を聞かせるだけで、驚くほど力はつく」という――。

※本稿は、鹿田昌美『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語超自習法』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

■おうち英語はとにかくリスニング

「ご家庭で英語を今すぐ始めましょう!」

そう言うと、たいていはこんな反応が返ってきます。

「親が教えるの? 英語が苦手だし、私にはムリ!」
「忙しくて時間がないからムリ!」
「変な発音が身についたら困るからムリ!」

お気持ちはわかります。でも、その「3つのムリ」、すべて心配ご無用です。わが家で実践してきた方法は、

(1)親は教えなくてOK
(2)親は家にいる時間だけを使えばOK
(3)親は発音しないでOK

だからです。

「できたらしてほしいけれどしなくてもいい」ではなく、この「3つのしなくてOK」が、私が推奨するデフォルト。私が伝えたい最も大切なことは、「おうち英語はとにかくリスニング」だということ。お子さんが英語の音を聞くのを好きになってくれたら大成功、それだけで9割以上が完了です。ママパパにしてほしいのは、「英語の音声を流す」ことだけ。本当の本当に、それだけでいいんです。

■聞こえた順に理解することが、英語力の基礎になる

「なぜ、翻訳家がリスニングを重要視するの? 英語の文章を日本語に訳すのが仕事なのに……」という声が聞こえてきそうですね。私がそう確信する理由は「英語を聞こえた順に理解することが、すべての英語力の基礎になるから」です。

英語を「読む」「書く」「話す」というスキルの土台に「リスニング力」がどっしりと構えているイメージです。

『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語超自習法』
出所=『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語超自習法』

リスニング力の基礎がしっかりしていれば、長文の英語であっても、正確に読み取ることができます。逆に、リスニング力が不安定だと、英文を読んだときに、日本語の語順に頭の中で置き換えようとしたり、先回りをしたりして、意味を取り違えるといった不具合が起こりやすくなるのです。

私は20年以上にわたって、「大量の英文を読んで、正確に日本語に訳す」という作業を仕事として継続してきました。その経験から、リスニングこそが英語力の要だと実感しています。

リスニング力がつき、「英語を聞こえた順に理解する」ことができると、「英語の語順で考える」ことが自然とできるようになります。つまり英語のアウトプット、「読み書き」がスムースにできるのです。

では、そんな大切なリスニング力を身につけるにはどうすればいいかと言えば、「親が英語の音声を流す」、それだけなんです。

■最強のオススメCDは「マザーグースの歌」

さあ、英語の音を聞かせましょう。ここで大切なのは、お子さんを英語嫌いにしないこと。だから、勉強のテキストのような内容ではなく、さりげなく耳に入ってきて、BGMのように楽しく聞けるものを選ぶようにしましょう。

最初に聞かせたいのが「英語の歌」のCDです。英語の音を耳に入れるのが大きな目的なので、ママパパの好きなミュージシャンの曲をかけてもOKですが、メインでは子ども向けの歌を使うことを推奨します。

これには3つの理由があります。

1つめは「歌詞が子ども向けであること」。使われている単語や文章がシンプルで、子どもが会話に応用できる表現が多く、文法の基礎も耳から覚えることができます。また、シンプルな歌詞がわかりやすいリズムに乗っていますので、英語のフレーズの区切り方の感覚が身につきます。“I have a dream.”という文章なら、4拍子で、“I(1拍)・ have(1拍)・ a dream(2拍).” である、という流れが、歌だと自然に聞えてくるのです。

2つめは「音域が子どもに合っていること」。日本のわらべ歌のCDでもそうですが、女性のやさしい声で語りかけるように歌っていることが多いのは、幼い子どもが聞き取りやすく、真似しやすい音域であるからです。

3つめは「文化も学べること」。歌詞には、その地域の文化が反映されています。英米のキッズが必ず知っている定番の歌を知っておくと、将来的にコミュニケーションに役立つ日が来るかもしれません。

この3つの点を踏まえて、子どもの歌のなかでも、特におススメしたいのが「マザーグース」です。マザーグースは英語の伝承童謡で、「ナーサリーライムズ」とも言われています。イギリス発祥のものが主ですが、アメリカ発祥のものもあり、英米で親しまれています。「ハンプティダンプティ」「ジャックとジル」「ロンドン橋落ちた」など、なんとなく聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

■マザーグースは英米文化の基礎教養

せっかくだったらマザーグースを知っておくといいなと思うのは、マザーグースの歌詞が日常の会話にことわざのように取り入れられたり、ミステリーなどの文学作品に登場したり、マザーグースの一節をもじったものがニュース記事の見出しになったりすることがあるからです。

英米文化と切っても切り離せない存在なので、断片的にでも知っておくのとまったく知らないのとでは、ゆくゆく教養の面で大きな差になります。詩人の谷川俊太郎さんがマザーグースの歌詞を和訳した(名訳です!)シリーズ(講談社文庫)がロングセラーになっていますので、英語の歌詞と比べたり、読み聞かせに使ったりしてもいいですね。

■キャラクターが語りかけてくる番組がオススメ

テレビも有効活用できます。番組を選ぶときに、1つ覚えておいてほしいのが「双方向」というキーワードです。アメリカで行われた研究で、子どものボキャブラリーに最も好影響を与えたのは「双方向(インタラクティブ)の番組」、つまり画面からキャラクターが語りかけたり答えをうながしたりする番組でした。こういった番組によって、語彙力がアップし、社会性が増し、就学準備に役立つのだそうです。

ディズニーのもので例を挙げると、ディズニーチャンネルなどで視聴できる『ミッキーマウス クラブハウス』は、ミッキーが語りかけてくれる双方向の番組です。これという番組が思いつかないときは、「双方向」というキーワードを手掛かりに探してみてもよいでしょう。

言われてみれば、日本の子ども向け番組にもインタラクティブなものが多いです。2歳を過ぎて、画面から情報を取り込めるようになっても、子どもは、交流することによって言葉を学ぶのです。大人であっても、学習をする際には、講義を聞きっぱなしではなく、質問されたり、ディスカッションをする時間があったりするほうが、頭に入りますし、身につきますよね。

でも、そこにこだわりすぎずに、お子さんが楽しめるかどうかを基準に選んでくださいね。

テレビを見ている親子
写真=iStock.com/yamasan
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/yamasan

お子さんが気に入ってくり返し見たがるのが双方向の番組ではないときは、親の出番です。お子さんに、日本語でもよいので内容について質問したり、聞こえてくる単語をリピートしたりと、情報を一方的に受けるだけではないように工夫しましょう。双方向の番組であっても、子どもに長時間見せっぱなしにしておくのは、できれば避けましょう。「見守り」や「声かけ」を忘れないようにしたいものです。

■忙しい時は英語の番組を一緒に見るだけでOK

鹿田昌美『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語超自習法』(飛鳥新社)
鹿田昌美『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語超自習法』(飛鳥新社)

とはいえ、「平日は忙しくて時間が取れない……」という方が多いと思います。

そんなママパパは、「スクリーンを見る時間を親子の交流タイム」に活用しましょう。方法はカンタン、番組を一緒に見る、それだけです。

自分の休憩を兼ねて子どもと一緒に楽しいアニメを見てひと息つく、というゆる~い感覚で行うのです。親子で一緒に楽しむことで、子どもは画面を通じて親との関わりを持てます。親が、お子さんに内容について語りかけたり説明したり、見終わったら内容について話し合ったり。そんなふうにスクリーンを活用するのがおススメです。

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鹿田 昌美(しかた・まさみ)
翻訳家
70冊以上の訳書があり(累計部数70万部超)、『フランスの子どもは夜泣きをしない』『デンマークの親は子どもを褒めない』(共に集英社)、『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる最高の子育てベスト55』(ダイヤモンド社)など、子育て・教育関連本も多いうえ、「育児本」を読むマニアでもある。そうして得た知見を活かしつつ、息子には幼少時から自宅で英語に親しませていたところ、10歳で英検2級に合格。そのメソッドをまとめた本書は初の著作となる。自身は中1まで英語を学習していない。夫は英語がすご~く苦手。

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(翻訳家 鹿田 昌美)

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