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なぜ、英会話の勉強が続かないのか -「先送り症候群」6タイプ別病状と処方箋【5】自分探しタイプ

プレジデントオンライン / 2012年12月23日 13時0分

心理カウンセラー 笹氣健治氏

わかっちゃいるけど取りかかれない。その心理的メカニズムを理解すれば、突破口は必ず見える。すぐやる人になるための簡単な仕掛けを紹介する。

30万円もする英会話の教材を買ったのに、勉強を始めることができず、そうこうするうち、今度は中国語に興味がわいてきてしまった……。

「毎年のように英語の勉強を始めようと決意をしては、その度に挫折しているビジネスパーソンって、ものすごく多いのではないでしょうか」

こう笹氣健治氏は言うのだが、まったく耳の痛い話である。並々ならぬ決意で高価な教材を買ったはずなのに、なぜ、いとも簡単に挫折してしまうのか。

「答えは簡単です。やるべきことの中で、優先順位が低いからです。もっと言ってしまえば、心の底から英語を勉強したかったのかどうか、ということです」

この手の先送り現象は、自分探し中の人に多く見られると笹氣氏は指摘する。

「特に若い人に多いですが、自分探しタイプの人は、成功するために、自分に合ったことをしたいと考えています。自分に合わないことをやるのは、お金と時間のムダ。何かひとつを選択するということは、他を選択しないこととイコールですが、このタイプの人は、自分に合うことを探し出したいという気持ちが強すぎて、何かひとつに決めてしまうことを恐れます。だから、何かを始めようとするとすぐに目移りしてしまい、結局、何も始めることができないのです」

では、どうすればいいのか。笹氣氏が勧めるのは、「お試し期間」を設ける方法だ。2週間ならば2週間と時間を区切って、その間は、やると決めたことに、とことん没頭する。2週間程度なら、たとえお金と時間がムダになるとしても、痛手は少ないと思える。絶対にミス・チョイスをしてはいけないと思うと動きだせないが、お試しだと思えば気軽に始められる。

「自分探しタイプの人は自分に合うことを探そうとしているわけですが、合うか合わないかなんて、やってみなくてはわからないものです。だからこそ、お試し期間を設けて、とにかくやってみるのがいいでしょう」

お試し期間が終わってもやりたい気持ちに変わりがなかったら、継続する工夫をしたい。それには、常に初心をリマインドするのが一番いい。

「新聞や雑誌の記事に触発されて何かを始めようと決意する人が多いのですが、触発された記事を切り抜いておき、常に見える場所に貼っておくといい。それを始めた動機を忘れないようにすることは、継続に役立ちます」

自分に合うことで大成できればベストだが、与えられたことをこなすうちに世界が広がるのも事実。年とともにそう思うようになると、笹氣氏。同感である。

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心理カウンセラー 笹氣健治(ささき・けんじ)
1967年、宮城県生まれ。国際基督教大学教養学部卒。人が行き詰まる様々な心理問題の解消をテーマに執筆、講演、セミナーを行う。『なぜあなたはその仕事を先送りしてしまうのか?』など著書多数。

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(ノンフィクションライター 山田 清機 川本聖哉=撮影)

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