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失敗は「行き違い」、下品は「荒削り」…人たらしがチート的に使っている「ポジティブワードへの変換例」29

プレジデントオンライン / 2024年5月10日 10時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/DrAfter123

ビジネスの相手に好印象を持ってもらうにはどうすればいいか。ビジネス心理研究家の神岡真司さんは「挨拶の後の雑談として、相手について本来ならネガティブ要素になりかねない部分をポジティブ変換してほめると、非常に好印象を与えられる」という――。

※本稿は、神岡真司『人生を1時間でチート化する 対人スキル20』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。

■「出会い」は全力で取り組むべきもの

人生にはさまざまな「出会い」があります。そして一つの「出会い」をキッカケにして、大きなチャンスがもたらされることもあるでしょう。そうした意味でも、人との「出会い」は大切にしなければなりません。

「一期一会」という言葉があるように、「出会い」は一生に一度のつもりで全力で取り組むべきものなのです。

取引先との初対面の場や、面接の場などでは、自分がどんな印象を相手に与えられるかが気になる方は、とても多いことでしょう。

初対面の場は、「最初の第1歩だからこそ、とても重要」と誰もが考えるのはふつうのことです。できれば「好印象」を残したいと思います。

初対面の場での、わずか数秒、数十秒で、相手からは、「あなたがどんな人なのか」を判断され、しかも、相手はそのイメージを潜在意識に刻み込んでしまうからです。

■第一印象はずっと影響し続ける

潜在意識とは「無意識」のことです。自分の意識しない脳の領域で、イメージを固定化させてしまうわけです。

心理学では「初頭効果」と呼びますが、相手の潜在意識に刻まれたあなたの最初のイメージ像は、後々までも相手の判断や思考、行動などにさまざまな影響を与えてしまうものなのです。

なんだかちょっと生意気な感じがする相手、ところどころに横柄さを感じる人物、言葉遣いに時々押しつけがましさがある人……こうした負のイメージが瞬時に無意識に刻まれただけで、いつしか相手は知らず知らずのうちに「警戒心」をもって、こちらに接するようになるものだからです。

その後の人間関係が、たとえ良好に続いているように見えても、実は相手の潜在意識では、常に最初の初対面時に与えられた「何かしらの脅威による警戒心」がはたらく状態になるわけです。

■「要警戒」を覆すのはなかなか大変

初対面時の印象が、正直で誠実そうな人、真面目で身だしなみのきちんとした相手、明るく楽しそうな雰囲気の人物……こうした好イメージがあれば、相手の潜在意識には、あなたに対しての「好意的」な判断や思考による行動をとらせやすいことになるでしょう。

簡単にいうと、人は初対面で、何らかの「脅威」を相手に感じとれば、後々までも「マイナスイメージ」となり、最初に「安心・信頼できる相手」と感じれば「プラスイメージ」になり、これが潜在意識内でも尾を引くことになるわけです。

したがって、最初の出会いで、何らかの警戒心を抱かせると、相手はなかなかあなたに心を開きにくくなっているわけです。

ひとたび、無意識のうちに、「警戒すべき相手」として刻まれると、そのイメージを後から覆すのは、なかなか大変ということにもなるのです。

■初対面で「好印象」を作るテクニック

人には「返報性の原理」という心のメカニズムがはたらくことが、心理学ではよく知られています。

「返報性の原理」とは、他人からモノをプレゼントされたり、好待遇を受けたりすると、何かでお返しをしなければと思う心理です。

スーパーでの試食販売では、お客に試食したことの「お返し」に商品を買ってもらおうという魂胆がはたらいているのは、よく知られています。人は誰かに親切にされたら、相手にも「お返し」をしたいと思う心理がはたらくからです。

ゆえに、初対面時に、相手に好印象を植え付けられれば、相手も「好印象」で返報したくなり、それだけ2人の人間関係は、打ち解けやすくなるともいえるのです。

では、出会った瞬時に、相手に好印象を与える面白い心理テクニックを、ここでお伝えしておきましょう。

「人たらし」といわれる人は、出会いの瞬間に次のような態度や行動が自然に現れるようになっています。

● 両方の眉を少し上げ、目を大きく見開くようにして近づく
● 唇の両端の口角は上げ、歯が見えるほどの笑顔を作る
● 両掌の内側が見えるぐらい、両手を広げながら近づく

■初対面での印象がグーンとよくなる

どうですか。

たったこれだけの動作を、出会いの瞬間に意図的に行うようにするだけで、相手の人には、「お目にかかれて大変うれしい」という、あなたの気持ちがよく伝わるのです。

目を大きく見開くのも、歯を見せる笑顔も、両手を広げるのも「うれしさの表現」ゆえに、瞬時の初対面時の印象がものすごくよくなるのです。

とりわけ、両手の内側を相手に見せようとする動作は、ボディランゲージの中でも、相手に「脅威」を与えない所作として、よく知られています。

顔がイカツイ人、怖い人、神経質に見える人、愛想がよくないといわれる人などは、これらの所作を行うだけで、初対面時の印象をグーンとよくすることができるのです。

■あえてネガティブ要素に触れてほめる

そして、「初めまして、○○と申します。今日はお目にかかれて光栄です」といった挨拶のあとには、少し雑談を始めていくのが、親しみを増すのに効果的です。

名刺交換の日本人ビジネスマンのクローズアップ
写真=iStock.com/mapo
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/mapo

この時の話題としては、本来ならネガティブ要素になりかねない部分をポジティブ変換してほめると非常に好印象になることも知られています。

たとえば、相手の事務所が、非常に狭いオフィスなら、「コンパクトにうまくまとまっていて、機能的なオフィスですねえ……」などとほめたり、騒々しいオフィスなら、「活気があっていい雰囲気の会社ですねえ……」などと振ってみることです。

なぜ、あえてネガティブな点に触れ、理由を挙げてポジティブ変換してほめるのかといえば、大抵の人は、当たり前のように目立ったポジティブ点を探してほめるからです。

「ここは、眺めのよいオフィスで、うらやましいですねえ……」とか、相手の体についても、「背がお高くて、立派な体つきでいらっしゃいますねえ……」など、長所ばかりほめがちだからです。

目立ったプラスの特徴をほめるのは、とても平凡な社交辞令です。ほめられ慣れている人の場合は、「またか」と思うことでしょう。これでは、相手に対して、自己確認させるだけにすぎなくなります。

ほめられて、うれしくないことはないでしょうが、ただのお世辞にもとらえられるかもしれません。印象が希薄なのです。

■相手の意表を突き、強い印象を残す

そこで、あえてマイナス的な要素を見つけ出し、それを逆のプラス評価に換えて伝えることで、相手の意表を突くわけです。

相手が弱みやマイナスに感じていて、ネガティブにとらえがちな部分を、逆にポジティブ評価されると、誰でもハッとさせられます。

神岡真司『人生を1時間でチート化する 対人スキル20』(ワニブックス)
神岡真司『人生を1時間でチート化する 対人スキル20』(ワニブックス)

指摘する人の洞察力にも感心し、その肯定的評価によって、自分への自己肯定感も上げられるからなのです。ゆえに印象が強まります。

このように、あらゆる物事を、マイナスからプラスに、ネガティブからポジティブに変換する表現の癖を付けておくと、こんな最初の雑談からでも、会話が弾み、ポジティブモードがはたらいていくわけです。

これこそ、「言霊(ことだま)効果」といえるものでしょう。

脳は、ポジティブな言葉を発したり、受けたりするほどに、思考も身体機能も「快」の方向へと導かれるからです。

■失敗、ミス、しくじり→行き違い、アクシデント

「安っぽく見える品物」なら、「これはまたリーズナブルな感じでいいですね」、「頑固な人」を評する時には、「筋を通す人なのですね」、「ケチな人」には「節約家なのですね」、「単純なつくり」などの場合は、「すっきりとしてシンプルさがいいですね」、「太った人」には「恰幅がいいんですね、うらやましい」、「強引な人」には「統率力のある人なのですね」などと、何にでもポジティブ変換できるものです。

ネガティブ語を多く使う場面よりも、ポジティブ語を多く使うようにしたほうが、あなたの人柄には、知性や品格さえ漂うようになっていき、おのずから「好印象」を形成してくれるのです。

モノの言い方ひとつで、イメージも変わり、説明すらも上品な物言いに変わるわけです。では、どんなふうにネガティブをポジティブに変換すればよいのでしょうか。

図表1にまとめてみましたので、具体的なワードの変換例を見て、変換の反射神経を養っておくとよいでしょう。

【図表1】ポジティブワードへの変換例
出所=『人生を1時間でチート化する 対人スキル20』

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神岡 真司(かみおか・しんじ)
ビジネス心理研究家
日本心理パワー研究所主宰。最新の心理学理論をベースにしたコミュニケーションスキル向上指導に定評がある。法人対象のコミュニケーショントレーニング、人事開発コンサルティング、セミナー開催などで活躍中。著書に、『最強の心理学』(すばる舎)、『思い通りに人をあやつる心理テクニック101』(フォレスト出版)、『嫌いなヤツを消す心理術』『口下手・弱気・内向型のあなたのための弱みが強みに変わる逆転の心理学』(ともに清流出版)、監修書に35万部のベストセラーとなった『ヤバい心理学』『もっとヤバい心理学』(ともに日本文芸社)など。

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(ビジネス心理研究家 神岡 真司)

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