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「謙虚な人」という印象も残せる…"アピール強めの自己紹介"だけで傲慢不遜に思わせない3つのちょい足し言葉

プレジデントオンライン / 2024年12月19日 10時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/takasuu

自己紹介が上手な人は何が違うのか。1000人以上の社長や企業経営者を指導したコミュニケーション戦略研究家の岡本純子さんは「面接やプレゼンの始まりで、自分の強みや存在価値を伝えられる人は、自分が何者かを表すキャッチフレーズを持っています。その上で過去の実績や今後の展望を語る流れの中で、人柄の良さも同時にアピールする方法がある」という――。

※岡本純子『なぜか好かれる「人前での話し方」』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。

■「自分バリュー」を上げる「世界最高の自己紹介」のつくり方その1

「現在の自分が何者か」を2文に凝縮する

「キーメッセージ」×「フレームワーク」を利用して、自己紹介を極めてみませんか。自分の強み、ユニークさを短く伝える「自己紹介」をする機会は多々ありますが、「正解」がなく、なかなか悩ましいものです。

ここからは、すでにキャリアを持つ人が、フォーマルな場(転職の面接やプレゼン)で、しっかり自分の能力をアピールする「世界最高の自己紹介」のつくり方を紹介します。

こちらも、覚えやすい方程式をつくってみました。

基本のフレームワークは「現在→過去→未来」です。

ポイントはまず、「現在の自分が何者か」を2文で簡潔にまとめ上げ、自分のキャッチフレーズ(キーメッセージ)をつくること。

「I am+I do」で、自分の強み、存在価値を定義しましょう。

たとえば、私であれば、

<私の場合!>

I am:私は、エグゼクティブ向けの「話し方の家庭教師」です。

I do:プレゼンやスピーチなどのコーチングを通じて、企業トップや幹部のブレークスルーのお手伝いをしています。

となります。

とくに、「I am」の部分には、自分という存在を唯一無二のカテゴリーとして確立するために、自分を名詞化して、入れてみてください。

「菓子」なのか「車」なのか「電化製品」なのか。人は、モノを買うときに、無意識にその「カテゴリー」や「用途」を確認します。自分を名詞化して、カテゴリーを明確化することで、その商品の価値をよりわかりやすく伝えることができます。

これからの時代は「◯◯社の社員」ではなく、何らかの「スペシャリスト」「プロフェッショナル」として、「自分ブランド」を確立し、自分という商品を売っていくことが、より求められるようになります。

【図表1】「世界最高の自己紹介」の方程式
出典=『なぜか好かれる「人前での話し方」』
【図表2】「自分名詞」のつくり方
出典=『なぜか好かれる「人前での話し方」』

たんなる肩書きではなく、自分のケイパビリティーをより明確にアピールするために、手始めに、自分に「商品名」「キャッチコピー」をつけていきましょう。

ここでは、「価値(競争優位性)×専門領域×カテゴリー」という方程式をぜひ活用のうえ、図表2を参考に「自分名詞」をつくってみてください。

たとえば、

<やってみよう!>

●地域活性化のノウハウを持つ×PRの×専門家
●金融業界に強い×DXの×エキスパート

岡本純子『なぜか好かれる「人前での話し方」』(東洋経済新報社)
岡本純子『なぜか好かれる「人前での話し方」』(東洋経済新報社)

といった具合です。

「偉そうに思われないか心配だ」という人は、

「を目指しています」
「を自負しています」
「と言っていただいたことがあります」

などと付け加えることで、上手に自己アピールができます。

続いて、「I do」ですが、ここではなるべく固有名詞(会社名や場所)を入れて、具体的にどこで、何をしているのかを説明します。

<やってみよう!>

●○○というPR会社で、スタートアップや自治体の知名度向上のお手伝いをしています。
●□□というITの会社で、銀行のお客様向けモバイルアプリ開発に携わっています。

といった具合です。

どんな会社で、どんなクライアント・顧客向けに、どんなサービスや商品・価値を提供しているのか、つまり、他者にどれだけのメリットやインパクトを与えているのかを言語化しましょう。

以上、まずは「I am」+「I do」で「現在の自分が何者か」定義するところから始めてみましょう。

■「自分バリュー」を上げる「世界最高の自己紹介」のつくり方その2

過去の実績を、ハイライトを交えて説明する

次に、自分がこれまでどういった実績・功績を上げてきたかを簡潔に伝えます。自分のこれまでの経験を要約するとともに、キャリアのハイライトを入れ込みます。

ここで役に立つのが、前述の「SBI」や「STAR」のフレームワークです。

たとえば、私の場合、SBIを使うと次のようになります。

<私の場合!>

●シチュエーション:私は新聞記者、PRコンサルタントをそれぞれ10年経験しましたが、もともと人前で話すのが苦手で、人見知りでした。
●行動:「自分を変えたい」と思い立ち、10年前に渡米し、ニューヨークで演技やボイストレーニングなどコミュニケーションの武者修行をしました。
●インパクト:現在は、そこで学んだ科学的ノウハウをもとに、日本のリーダー層に「話し方」を教えています。

肩書や経歴の羅列ではなく、最も自分の強みが伝わる経験を紹介してみましょう。

■「自分バリュー」を上げる「世界最高の自己紹介」のつくり方その3

未来のビジョンやこれから目指すことなどを相手視点で

「現在」→「過去」ときたら、最後に「未来」。たんなる自分話にとどめず、これから、聞き手のために何ができるかをアピールしていきます。

・転職の面接であれば、その会社のためにどんな貢献ができるか。
・プレゼンであれば、これから何をしたいのか、達成するのか。どう相手の役に立てるのか。

を伝えます。

私の場合なら、このようになります。

「話すのが苦手という人に自信を持ってもらいたい」と2022年に「世界最高の話し方の学校」を立ち上げました。これからは、みなさんのような次世代リーダーの育成のお手伝いに力を入れていきたいと考えています。

ほかにも、

●得意の英語力、交渉力を活かして、御社の目指すグローバル、とくにアジアでのシェア拡大にお役に立てると確信しています。
●AIの専門知識を活かし、御社の新規ビジネス開拓に貢献したいです。

といったように、相手視点に立って、そのメリットを強調し、聞き手との間に共感をつくり上げるのです。

プライベートの場面や職場内での自己紹介は、もう少し謙遜したりカジュアルなほうがいいかもしれませんが、転職の面接、プレゼンなど、ビジネスの場面では効果抜群の「自己アピールの方程式」です。「自己紹介」のレパートリーのひとつとして、ぜひご活用ください。

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岡本 純子(おかもと・じゅんこ)
コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師
「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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(コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師 岡本 純子)

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